「ミナミノは“失敗作”でないと証明」 フランス1部モナコ入りにリバプールメディアも後押し「胸を張って旅立つことができる」
南野は26億円以上でモナコ入りが決定
イングランド1部リバプールの日本代表MF南野拓実はフランス1部ASモナコへの完全移籍が決まった。層の厚いリバプールでは満足のいく出番を手にすることはできなかったが、英メディアは「南野は失敗作ではないことを証明した」と限られた出番の中で残した結果を高く評価している。
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南野は2020年1月にオーストリア1部ザルツブルクからリバプールへ移籍。2020-21シーズンの1月にはサウサンプトンへのレンタル移籍も経験した。21-22シーズンは公式戦22試合に出場して10得点をマーク。プレミアリーグでは11試合3得点に留まった一方で、FAカップでは4試合3得点、リーグカップで4試合4得点といずれもチーム最多得点を記録し、国内カップ戦二冠に貢献した。
加入当時から前線にはエジプト代表FWモハメド・サラー、セネガル代表FWサディオ・マネ、ブラジル代表FWロベルト・フィルミーノのトリデンテが君臨。さらにその後もポルトガル代表FWディオゴ・ジョッタ、コロンビア代表FWルイス・ディアスなど実力者が加入したことが南野にとっては向かい風となった。
とはいえ、リバプールはザルツブルクから725万ポンド(約12億円)で獲得した南野をボーナス込みで最大1800万ユーロ(約26億円)と倍以上で売却。ビジネス的にも大きな利益を出している。出番は限られていたものの、ピッチ内外でポジティブな影響力を持っていた南野について、地元紙「リバプール・エコー」はザルツブルクから別のクラブを経てリバプールへ渡っていれば違った未来があったかもしれないとしつつ、落第の選手では決してなかったと高い評価を与えている。
「もし彼がマネや(ナビ・)ケイタのようにザルツブルクとアンフィールドとの間に中間地点を経ていれば、レッズでのストーリーはまだ終わってなかったかもしれない。彼はセネガル人FW(マネ)と一緒にチームを去るのではなく、彼の代役になっていたかもしれないのだ。
しかし、リバプールはチャンスを見つけ、ギャンブルに打って出た。2年半後、そのギャンブルは彼らに2つのトロフィーと最大825万ポンド(約14億円)の利益をもたらした。リバプールで南野と(ディヴォック・)オリジの穴を埋められるかどうかはファビオ・カルバーリョ次第だ。
リバプールはこの経験から学びを得た。そして南野は失敗作ではないことを証明した」
同紙は南野について「彼は状況の犠牲者だった。胸を張って旅立つことができる」とも指摘している。世界でも屈指のタレント軍団で切磋琢磨をしてきた日本代表は、初挑戦のフランスではどのような活躍を見せてくれるだろうか。