フットボールに適した“骨格”? 中田英寿や本田圭佑を彷彿させるJ選手…世界の英雄に“そっくり”な選手に注目
メッシもかつて“マラドーナ2世”と呼ばれたが…
リオネル・メッシもかつてはマラドーナ2世みたいな比較のされ方をしていたものだ。同じ10番で左利きの天才。どちらも小柄。ただ、2人が似ていると感じたことはあまりない。マラドーナは反り返るほど胸を張ってプレーしたが、メッシは肩をすぼめてドリブルする印象だからだろうか。ボールの持ち出し方もマラドーナの右側に対して、メッシが左側と得意な方向も逆。格としては双璧なのだろうが、似ているようであまり似ていないと思う。
ブラジル代表のロベルト・リベリーノとポルトガル代表のフェルナンド・シャラーナは似ていると思った。たくわえた髭のせいだと思うが、左利きでどこか狂気を宿したテクニックが共通していた。
民族なのか文化なのか骨格なのか、よくわからないけれどもかつての名選手と似た雰囲気や特徴を持った選手はいるもので、不思議でもあり懐かしくもあり、少しうれしくなったりもする。
(西部謙司 / Kenji Nishibe)
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西部謙司
にしべ・けんじ/1962年生まれ、東京都出身。サッカー専門誌の編集記者を経て、2002年からフリーランスとして活動。1995年から98年までパリに在住し、欧州サッカーを中心に取材した。戦術分析に定評があり、『サッカー日本代表戦術アナライズ』(カンゼン)、『戦術リストランテ』(ソル・メディア)など著書多数。またJリーグでは長年ジェフユナイテッド千葉を追っており、ウェブマガジン『犬の生活SUPER』(https://www.targma.jp/nishibemag/)を配信している。