森保ジャパン、E-1選手権「国内組招集メンバー予想」 サプライズ候補は6人、“パリ五輪世代”U-21代表戦士も抜擢
【識者の目】W杯へ国内組はラストチャンス、E-1選手権のメンバー23人を独自予想
7月に日本で行われるE-1選手権はJリーグのクラブに所属する国内組にとって、カタール・ワールドカップ(W杯)への事実上、最後のアピールチャンスとなる。ここでは筆者の視点で期待も込めて、23人のメンバーを予想する。
今回のW杯は欧州組を含めた直前合宿が1週間ほどしかなく、10月に予定される最終選考で直近の代表に招集されていない選手のサプライズ選出はほぼあり得ない。そうなると、ここまで森保ジャパンにあまり絡めていない国内組の選手はE-1で圧倒的な活躍を見せて、欧州で予定される9月の遠征メンバーに食い込んでいかないといけない。
そうした事情もあるが、シンプルにE-1選手権はJリーグ代表の意味合いもあり、欧州組ばかりで代表に興味が離れてしまったファンを引き付ける格好の機会でもある。2019年は東京五輪を控えていたこともあり、森保一監督は“1チーム2カテゴリー”の象徴として東京五輪世代の若手選手をベースに選び、上の年齢からの初選出は仲川輝人(横浜F・マリノス)しかいなかった。
しかし、今回はそうした特別扱いのプランはないが、森保監督や代表スタッフはパリ五輪世代のU-21代表で参加したU-23アジアカップの試合もチェックしており、大会で活躍していた中から数人を招集する可能性は示唆している。ただ、タイミングを考えると森保ジャパン未招集で30歳前後の選手も、今回はやや苦しいかもしれない。
一方でW杯の出場経験がある30歳以上のベテラン選手は原則、招集しない方針を森保監督が明かした。森保ジャパンの常連メンバーでは長友佑都(FC東京)、酒井宏樹(浦和レッズ)、大迫勇也(ヴィッセル神戸)が該当する。権田修一(清水エスパルス)に関しては2014年のW杯に第3GKとして選ばれた経験をどう見るか不明だが、選ばれる可能性はあるという条件付きで今回は対象外とする。前回W杯に出場した武藤嘉紀も大会前の7月15日で30歳となるが、怪我でしばらく招集対象から外れていたこともあり、リストに入る資格ありとした。
【GK】
大迫敬介(サンフレッチェ広島)
谷 晃生(湘南ベルマーレ)
高丘陽平(横浜F・マリノス)
▼サプライズ候補:鈴木彩艶(浦和レッズ)
A代表の招集歴がある谷晃生と大迫敬介はほぼ堅い。もう一人、権田修一が入らない場合はJリーグの日本人GKで最も安定している高丘陽平を推薦したい。ただし、浦和では控えGKながら、U-23アジアカップで守護神として圧倒的なパフォーマンスを見せた鈴木彩艶は将来性も見込まれて選ばれる可能性は十分だ。
河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。