磐田×鳥栖、先制点の“謎”がジャッジリプレイで解明 磐田の“頭脳プレー”に称賛「上原選手をほめるべきシーン」
鳥栖MF岩崎がCKで小さくボールに触れたのを磐田MF上原が見逃さず攻撃へ転じる
6月18日に行われたJ1リーグ第17節ジュビロ磐田×サガン鳥栖では、前半8分の先制ゴールが大きな注目を集めていた。スポーツチャンネル「DAZN」の人気番組「Jリーグジャッジリプレイ」で当該シーンを検証しており、元国際主審の家本政明氏はゴールの正当性と頭脳的なプレーを称えている。
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磐田がFWファビアン・ゴンザレスの2ゴール、MF鹿沼直生のゴールで3-1と鳥栖を下した一戦、先制点は思わぬ形で生まれた。
前半8分、鳥栖が獲得したコーナーキックで、ショートコーナーを狙った隙を突く形で磐田がカウンター攻撃を発動する。ハーフウェーライン付近で一度は鳥栖GK朴一圭に阻まれたものの、DFリカルド・グラッサが自陣から相手ディフェンスラインの裏にピンポイントのロングボールを供給。反応したF・ゴンザレスが大きく前方へボールを持ち出すと、懸命に追いかけてくる相手より先にゴールへ押し込んで先制点をもたらした。
中継映像では、鳥栖がコーナーキックでボールを動かした様子は収めておらず、磐田MF上原力也が突如セットしてあるボールを蹴って相手に当て、そこからカウンターが始まったように見え、疑問の声も上がっていた。
家本氏は「鳥栖としてチームでトリックのようなことを考えていたと思う」と推測し、競技規則では、コーナーキックは「ボールは蹴られて明らかに動いた時インプレーとなる。コーナーエリアを出る必要はない」と紹介して、「主審が明らかと認めるかどうか、磐田の選手が動いたと思ったかどうか」とポイントに挙げた。
「Jリーグジャッジリプレイ」内では、鳥栖MF岩崎悠人がコーナーエリアにセットされたボールを右足で小さく動かす様子を収めた映像を公開。家本氏は「岩崎選手は背中で隠そうとする。これが作戦だったと思う」と語ったうえで、「(磐田の)上原選手をほめるべきシーン。普通だとボールを取りに行く。相手に当てるのも素晴らしい」と、岩崎がボールを動かしたのを見逃さず、プレーに移行した上原を称えた。
また、元日本代表MF戸田和幸氏も「この映像を見るとボールは明らかに動いている。上原選手はよく見つけてプレーを始めた。想定外を超える想定外を磐田が作った」と言及。家本氏とともに、「正当なゴール」としていた。