3度の挫折を乗り越えて こだわり続けたプロへの道、不屈の男が歩んだ“恩返し”のキャリア

2021年限りで引退し、22年4月に山口市議会議員へ

 2021年11月に現役引退を発表すると、22年1月に政治活動の開始を宣言。すると同4月に山口市議会選挙でトップ当選を果たし、山口市議会議員として活動をスタートさせた。

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「サッカー選手になる夢を叶えるために自分が今までやってきたことに後悔は1つもないですし、プロサッカー選手としての経験は自分にとって宝物です。これまでとはまったく別の道に進んでいますが、この道でもプロになるために今まで以上の努力が必要になります。

 でも、自分は努力することにも走り回ることにも慣れています。ピッチは変わりましたけど、これからは山口市のために、市民1人1人に近い存在として、本当に小さなことから大きなところまできちんと目を向けられるような人材にならなきゃいけないなと思っています」

 1988年生まれの34歳は緑の芝生の上ではベテランだったが、“新天地”では若手中の若手だ。「周りには自分の母親よりも年上の人たちばかり」の新しいフィールドで、鳥養はこれからも山口のために走り続ける。

(文中敬称略)

※後編に続く

[プロフィール]
鳥養祐矢(とりかい・ゆうや)/1988年5月11日生まれ、千葉県出身。千葉ユース―ジェフクラブ/ジェフリザーブズ―SAGAWA SHIGA FC―琉球―山口―琉球。J2通算107試合4得点、J3通算35試合8得点、JFL通算209試合31得点。千葉リザーブズからスタートしたキャリアで、何度も挫折を味わいながら這い上がってプロの道を掴んだ不屈の男。キャプテンを務めた経験を持つなどリーダーシップを生かし、2021年限りでサッカー界を離れ、政界へ転身して活躍を誓う。

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