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バルサ&マドリード勢の「三強体制」に拍車がかかるリーガ セビージャ清武は“鬼門”突破なるか
派手な補強のないバルサとレアル
そのセビージャと開幕前に戦ったバルサとレアルが、今季も優勝争いの軸となる。今夏の移籍市場での両チームに共通するのは、派手なビッグネームの獲得ではなく中長期的なスパンで見た補強や選手起用を推し進めている点だ。
バルサはDFルカ・ディニュ、DFサムエル・ウムティティ、MFアンドレ・ゴメス、MFデニス・スアレスと20代前半の選手が次々と加入。長年チームの中軸を務めるMFアンドレス・イニエスタ、ユベントス移籍も噂されたDFハビエル・マスチェラーノらとの世代交代を緩やかに推し進めようとしている。ただ課題は、看板3トップ「MSNトリオ」の控えFWが獲得できないまま開幕を迎える点か。そのなかでキーマンとなりそうなのは、昨季存在感を発揮できなかったMFアルダ・トゥランだ。
FWネイマールがリオデジャネイロ五輪参加により不在のなかで行われたスペインスーパー杯では、アルダが最前線で起用されて第1戦でアシスト、第2戦では先制ゴールを決めるなど結果を残している。FWムニル・エル・ハダディとともに代役を務められれば、懸念事項があっさりと解決する可能性はある。
一方のレアルはユベントスからFWアルバロ・モラタ、エスパニョールからMFマルコ・アセンシオが復帰した以外で現状は目立った補強はない。しかし、かつてレアルのBチームを率いたジネディーヌ・ジダン監督は、下部組織出身の選手を積極的に起用している。そのなかでブレークの気配が漂うのはアセンシオだ。UEFAスーパー杯では約25メートルの鮮やかなボレーシュートを決めるなど、中盤と前線で創造性あふれるプレーを見せている。
ただ、アセンシオを含めて中盤インサイドハーフは戦力過多気味。移籍報道が数多く出たMFイスコ、現状では中盤の7番手まで序列を下げてしまったMFハメス・ロドリゲスの処遇によっては、“白い巨人”のロッカールームが混沌に陥るかもしれない。