インテルのラウタロ、ディバラ、ルカクの“夢の3トップ”構想に希代の戦術家が否定的見解
“ゾーンプレス生みの親”とも呼ばれるアリゴ・サッキ氏はバランスの重要性を主張
イタリア1部の強豪インテルは、来シーズンに向けてイングランド1部チェルシーのベルギー代表FWロメル・ルカクの獲得を狙っているとされる。ほかにも、ユベントスと契約満了したアルゼンチン代表FWパウロ・ディバラの獲得も狙い、同FWラウタロ・マルティネスを合わせた“夢の3トップ”構想があるとされるが、“ゾーンプレス生みの親”とも呼ばれるアリゴ・サッキ氏は否定的な見解を示している。
【PR】学生向けのお得プランが新登場!ABEMA de DAZN 学割キャンペーン、通常年額の半額でAFCアジア予選・日本代表戦、欧州リーグなどが視聴可能に
インテルはACミランとの激しい優勝争いの末に、セリエA 2位でシーズンを終えた。来季に向け、本人が移籍願望を口にしているルカクを期限付き移籍を視野にした獲得をチェルシーに提案中で、ディバラについても交渉中という報道がされている。これにより、すでに2019年夏から2年間ルカクとコンビを組んだ経験もあるラウタロを交えた前線に期待感が高まっている。
一方、サッキ氏はイタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」に対して、自身が2004-05シーズンに“銀河系”と呼ばれたスペイン1部レアル・マドリードでテクニカル・ディレクターを務めた当時の経験をこう話している。
「私は常々、チームは名前で作られるものではないと思っている。レアルにいた時、監督をしないかと誘われたんだ。当時の攻撃がどのようなものだったか。(デイビッド・)ベッカム、ラウール(ゴンサレス)、ロナウド、(ジネディーヌ・)ジダン、(ルイス・)フィーゴたちだ。ベンチには(フェルナンド・)モリエンテスと(マイケル・)オーウェンの2人がいた。チームではなく、映画だったのだ。しかし、プロットが欠けていた。そこで、会長にはお礼を言ったが断った。最終ラインを守るには、防弾チョッキを着たセンターバックが2人必要だった。チームには常にバランスが必要だ」
当時のレアルはそうしたスター選手の背後で当時のフランス代表MFクロード・マケレレが「全員分を走っている」と言われたような時期だった。それでも、当時はまだチームとして成立する部分もあったスター軍団だが、サッキ氏は現代サッカーがそれを許さないと話している。