ポルトガルEURO制覇の舞台裏 ピッチを去るC・ロナウドが泣きながら託した魂のアームバンド

「僕がやらないと。ロナウドのように…」

「だけど、僕はすぐに頭を切り替えた。チームを助けるために、仲間に自信とモチベーションをひたすら与え続けた。僕はその使命を全うしなければならなかった。これまで、僕たちの偉大なキャプテンがそうであったようにね。それがあの試合での僕の変化だ。選手たち、特に若い選手に叫び続け、気持ちを駆り立てた。彼らはそれに応えてくれて、歴史を塗り替える偉業を成し遂げてくれたんだ」

 ナニは大会を通して3得点1アシストの活躍を残し、得点ランク2位タイに輝いたものの、同じく3ゴールを収め、さらに3アシストを記録しているロナウドがシルバーブーツを受賞した。しかし、ロナウドは自身に代わってピッチでリーダーシップを発揮してくれたナニにシルバーブーツを譲り渡した。ポルトガル悲願の優勝の背景には、常に先頭チームを引っ張ってきたロナウドと、そのロナウドを後方から支え続けてきたナニの、確固たる信頼関係が存在していた。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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