森保J「W杯推奨スタメン」…日本代表OBが力説 「絶対外せない」2選手&「鉄板」3選手は?
【専門家の目|金田喜稔】CBは「板倉や谷口の起用も」、中盤は6月シリーズで収穫
森保一監督の率いる日本代表は、6月14日にパナソニックスタジアム吹田で行われたキリンカップ決勝のチュニジア代表戦で0-3と敗れた。「天才ドリブラー」として1970年代から80年代にかけて活躍し、解説者として長年にわたって日本代表を追い続ける金田喜稔氏は、6月シリーズの4試合を受けて、カタール・ワールドカップ(W杯)の推奨スタメンについて語っている。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)
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6月シリーズで2日にパラグアイ(4-1)、6日にブラジル(0-1)、10日にガーナ(4-1)、14日にチュニジア(0-3)と対戦した森保ジャパン。W杯に向けてポジション争いも激化しているなか、金田氏は「7月にE-1選手権があり、9月の海外遠征でフレッシュな選手が台頭する可能性もゼロではない。当然、コアメンバーと見られる選手たちのコンディションも関係してくる」とメンバー選考に目を向けた。
日本は11月23日のグループリーグ初戦でドイツ、同27日の第2戦でコスタリカ、12月1日の第3戦でスペインと対戦する。6月シリーズを踏まえてW杯のスタメンについて持論を展開した。
「GKはシュミット・ダニエルもいるが、権田修一が無難だろう。4-3-3システムで右サイドバックは長友佑都に代わる山根視来もおり、怪我で離脱している酒井宏樹が万全なら、やはりスタメン。左サイドバックは中山雄太、代表デビューを果たした伊藤洋輝も控えるなか、経験値を考えれば長友佑都が一番手か。ただ、高さであれば伊藤だろう。センターバック(CB)は、これまでの流れを考えれば吉田麻也と冨安健洋。どちらかのコンディションが整わなければ、板倉滉や谷口彰悟の起用も十分あり得る。あるいは吉田と板倉のCBコンビで、冨安がサイドバックにスライドの可能性もある」
一方、中盤はW杯アジア最終予選で定着した3人を推しており、「中盤は遠藤航が絶対的な軸。守田英正と田中碧も堅いコンビで、やはりこの3人は鉄板だろう。ただ、原口元気や鎌田大地なども、ある程度の目処が立ったのは大きい」と6月シリーズの収穫も挙げている。
金田喜稔
かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。