森保ジャパン、カタールW杯「本大会メンバー予想」 “MF枠”が最多11人…サプライズ候補の8人は?
【識者の目】W杯登録メンバー26人拡大を想定し、本戦メンバー&サプライズ候補を厳選
6月シリーズの4試合を終え、11月のカタール・ワールドカップ(W杯)までに日本代表に残されたテストマッチは、国内組をベースに臨む7月のE-1選手権、そして9月の親善試合2試合を残すのみとなった。
グループリーグではドイツ、スペインに加えて、大陸間プレーオフを制したコスタリカが対戦相手に決定したなか、ここでは3試合を具体的にシミュレーションしながら最終メンバーを予想する。
従来のW杯登録メンバーはGK3人を含む23人だったが、1試合の交代枠が5人に増えた影響から、26人に拡大される見込み。ただし、正式決定ではないため「+3人候補」には★をつけ、サプライズで滑り込む可能性のある選手もピックアップした。
サプライズ候補は必ずしも上から数えて27、28番目の選手ということではなく、現在の森保ジャパンに足りない武器や特長を持っていることも考慮に入れながら、筆者の視点で選んでいることを前置きしたい。
<GK/3人>
▼W杯予想メンバー
シュミット・ダニエル(シント=トロイデン)
権田修一(清水エスパルス)
川島永嗣(ストラスブール)
▼サプライズ候補
谷 晃生(湘南ベルマーレ)
鈴木彩艶(浦和レッズ)
シュミット、権田、川島の3人がベースであることは間違いない。6月シリーズの4試合ではシュミットが2試合に出場した。パラグアイ戦ではハイボールの処理や幅広いカバーリングに加えて、良質なビルドアップで攻撃にリズムをもたらしていた。チュニジア戦でもビルドアップでは存在感を見せたが、吉田麻也の対応ミスで喫した2失点目は判断が遅れて、ディフェンスの背後をカバーできなかったことが要因になった。
一方の権田はブラジル戦で再三の好セーブを見せて、ディフェンスとの連係面でも安定感があった。シュミットは4試合で2度のチャンスをもらったが、守備面の評価をトータルすると、まだ権田が上か。ただ、やはりビルドアップのメリットがあり、この半年間で評価がどうなっていくか分からない。
過去3大会で日本のゴールマウスを守った川島は無難にガーナ戦の勝利を支えたが、唯一の枠内シュートを止められなかった。昨季はストラスブールで1試合の出場に止まっており、公式戦に出ることが権田やシュミットとのポジション争いに直結する。それでも森保ジャパンの精神的な支柱であること、いざという時にゴールマウスを任せられることから、余程のことがない限りは川島をカタールに連れて行くのではないか。
GKの場合は経験がモノをいうポジションなので、3人目の選手は次回以降のW杯を考えて若手を入れる余地もある。その本命は谷だが、6月シリーズで招集された大迫敬介(サンフレッチェ広島)そしてU-23アジアカップ で大活躍中の鈴木にも食い込むチャンスはある。
河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。