ブラジルが5戦無失点で悲願の五輪金メダルへ! 決勝でドイツを破り2年前の悲劇を払拭できるか
思い起こされる“ミネイロンの惨劇”
対する、ドイツはそのブラジルをも上回る圧倒的な得点力を披露してきた。初戦のメキシコ戦で2-2、続く韓国戦で3-3とブラジルと同じく連続ドローで踏み出したドイツだったが、グループ最終戦ではフィジーを10-0と一蹴。8強でポルトガルに4-0、準決勝では開幕前のドタバタ劇で話題となったナイジェリアを2-0で下した。5試合で21得点5失点という成績で決勝に駒を進めている。
ドイツでは揃って6得点を挙げ、得点ランクトップを走るフライブルクのFWニルス・ペーターゼンとアーセナルのFWセルジュ・ニャブリという2人が攻撃を牽引。無失点のブラジルの牙城を崩せるかが注目だ。
ブラジルとドイツという対戦カードでサッカーファンの脳裏に刻まれているのは、今から約2年前に同じブラジルの地で起きた衝撃の一戦だろう。14年7月8日、両者はW杯準決勝で激突。ともに優勝候補に挙げられていたなかで、試合は序盤からドイツが圧倒的にゲームを支配。前半11分にFWトーマス・ミュラー(バイエルン・ミュンヘン)が決めた得点を皮切りにゴールラッシュが始まり、終わってみれば7-1という衝撃のスコアで試合を終えた。
試合会場のエスタジオ・ゴベルナドール・マガリャンイス・ピント、通称“ミネイロン”にちなみ、このブラジルの惨敗は「ミネイロンの惨劇」として語られることになった。
ブラジルにとって五輪初のメダルが懸かる大一番で、目の前に立ちはだかるのが因縁のドイツということで、選手にとっても、ファンにとってもこの試合に懸ける思いはひとしおだろう。ドイツも五輪では1990年の東西統一後では初となる金メダルを目指す。運命の決勝戦は20日(日本時間21日)に行われる。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images