ブラジル代表が日本戦で「困難に直面した」 母国メディアが疑問提起「特にネイマールとヴィニシウス」

ブラジル代表FWネイマールとFWヴィニシウス【写真:高橋 学】
ブラジル代表FWネイマールとFWヴィニシウス【写真:高橋 学】

ストライカー不在について疑問を呈し、ネイマールとヴィニシウスの連係不安を指摘

 ブラジル代表は6月6日に国立競技場で行われた日本代表との親善試合に1-0で勝利した。この勝利で日本戦の通算成績を11勝2分として無敗をキープしたブラジルだが、ブラジルサッカー専門誌「プラカール」は、本格的なストライカー不在で戦うチッチ監督のチームに不安を投げ掛けている。

 日本ではFIFAランク1位のブラジルに対して善戦が報じられているが、ブラジルでは日本戦の1-0という勝利を称賛する声は少ない。守備的だった日本との試合が難しいものだと理解しつつも、改善策があるのではないかと探っている。

 そんななか専門誌「プラカール」は、「本格的なストライカーのいないチームは、アジアのチームを上回るうえで多くの困難に直面した」と報じ、センターフォワード(CF)不在で戦うチームに疑問を投げ掛けている。3月のチリ戦では、同じくCF抜きで戦ったチームが4-0で勝利したが、先制点まで43分を要しただけでなく、そのゴールがPKだったこと。追加点が相手GKのミスから得たものであり、残りの2点が試合の行方を決したあとに決まったとして、自分たちが良かったわけではないとした。

 そして、「日本戦では、ストライカー不在でチャンスを作ることがいかに困難かを再び露呈した。ポゼッションで優位に立ち、シュートも放ち、ピンチもなかったため、大惨事とは言わない。だが、アタッカー抜きでDFを不安にさせ、背後を突く動きはなく、攻撃陣も流動性を欠いた」とし、「特にネイマールとヴィニシウスがいた左サイドは、あまり機能しなかった。2人が同じスペースを使いたがる場面があった」と伝え、日本戦で起用されたヴィニシウス・ジュニオールよりも、MFルーカス・パケタの方がネイマールとの連係は良かったと評価している。

 ワールドカップ(W杯)優勝候補に挙げられているブラジルだが、現時点でW杯前の活動機会は、9月のメキシコとの親善試合と延期されたアルゼンチン代表とのW杯予選の2試合のみとなっている。チッチ監督は本大会を戦うチームをどのように仕上げていくのだろうか。

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