日本代表OB玉田圭司が明かすブラジル戦ゴールの“鍵”「中盤の構成を変えないと」 W杯戦士が1トップに推すのは?

6月6日にブラジルと対戦する日本代表【写真:高橋 学】
6月6日にブラジルと対戦する日本代表【写真:高橋 学】

【専門家の目|玉田圭司】ドイツW杯ブラジル戦で得点した日本代表OBが強豪との一戦を分析

 森保一監督率いる日本代表は6月6日にキリンチャレンジカップでFIFAランク1位のブラジルと国立競技場で対戦する。カタール・ワールドカップ(W杯)に向けて貴重な強豪との対戦。森保監督はブラジル戦で「最終予選を戦った力のある選手を起用しようと思う」と明言しており、これまでの主力が先発されると予想される。そのなかで、2度W杯に出場した元日本代表FW玉田圭司氏は中盤3枚が鍵になると分析した。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)

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 2日に行われたパラグアイ戦で4-1と快勝した森保ジャパン。1トップにはFW浅野拓磨が入り、右ウイングにFW堂安律、左ウイングにFW三笘薫、インサイドハーフにはMF鎌田大地とMF原口元気が入った。これまでの日本代表はMF遠藤航のアンカーに、MF守田英正とMF田中碧がインサイドハーフに入って主力として支えた。そのなかで、より攻撃的な2選手がインサイドハーフに入ったことで、活性化された前への動きが見られた。

 次戦の相手はブラジル。W杯出場国ではないパラグアイとは一味違う。現在世界で一番の強さを誇る強豪だ。玉田氏は、鍵となるのは中盤の3枚と指摘した。

「W杯本大会や強豪ブラジル相手では、中盤3枚はどこかでバランス崩してやらないといけない部分が出てくると思う。遠藤、守田、田中はバランス重視の3人だと思う。アジア予選のように、ボール保持して主導権を握れれば、ある程度前にも顔を出せるという状況になると思う。次のW杯本大会で対戦するドイツやスペイン、今回のブラジル相手には握られる展開になると思うから、そうなった時にどうやるのか。プランB、プランCまで持っておいたほうがいいと思う」

 ドイツ、スペイン相手にどのように中盤が機能するのか。ブラジル戦はその試金石となる。また、今回絶対的エースとして森保ジャパンを支えてきたFW大迫勇也が不在。元ストライカーの立場から1トップにはFW古橋亨梧を推した。

「普通にいけば古橋になると思う。ただ、これまで森保ジャパンは大迫ありきのサッカーになっていた。かつての本田(圭佑)みたいな。大迫が収めて2列目が飛び出す、大迫がタメを作るというのが今の日本のサッカーのスイッチだったと思う。それを古橋に求めたら酷だと思う。また一からのスタートにならないといけない。けど、古橋に期待したい。1トップに南野でもいいと思う」

 古橋を1トップに起用するなら、“生かす”選手が必要となる。

「そうなると、中盤の構成を(遠藤、守田、田中から)変えないといけない。もうちょっと前に絡めてサポートできるような選手が1人ぐらいいてほしい。それが鎌田選手かなと思う」

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玉田圭司

たまだ・けいじ/1980年生まれ、千葉県出身。名門・習志野高校から99年に柏レイソルへ入団。プロ5年目で主力に定着し、2桁得点をマークした。2004年に日本代表へ初招集。名古屋グランパスへ移籍した06年にはドイツW杯へ出場し、第3戦ブラジル戦でゴールを決めた。10年南アフリカ大会でW杯2大会連続出場。国際Aマッチ通算72試合16得点を記録した。セレッソ大阪、V・ファーレン長崎にも所属し、Jリーグ通算511試合131得点した左利きのストライカー。21年に現役を引退した。

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