久保建英が吐露した”焦り” 「嫌でも自分の立ち位置が見えた」 日本代表での苦悩を告白「1回掴んで手放すのはこんなに苦しいか」
21歳の誕生日を迎えた久保建英がオンライン取材に対応
森保一監督率いる日本代表MF久保建英は6月4日、キリンチャレンジカップ・ブラジル戦(6日/国立競技場)に向けてオンライン取材に応じた。久保は2日のパラグアイ戦(4-1)で途中出場するも存在感を発揮することはできなかった。これには「少し焦りが出た」と複雑な思いを抱えていたことを明かした。日本代表での立ち位置、カタール・ワールドカップ(W杯)への思いを21歳の誕生日を機に話した。
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「上手くいっていた中での怪我がもったいなかった。怪我の後はあまり上手くいかなかった。そこが悪い意味でのターニングポイントになった。1度もらったチャンスも怪我でフイにした。この前の試合は少し焦りが出て本来の良いプレー出せなかった。今度は1から割り切ってやれるので、今後焦りはないと思う」
日本代表での合宿中、練習で接触し左足首を負傷。森保監督はブラジル戦で「最終予選を戦った力のある選手を起用しようと思う」と話していた通り、パラグアイ戦ではこれまで”サブ”としての出番が多かった選手が先発した。MF鎌田大地やMF原口元気、FW堂安律、FW三笘薫、FW浅野拓磨らゴール、アシストで次々と結果を残すなか、途中出場の久保は高いパフォーマンスを見せることはできなかった。
「代表に入ってきて一旦フラットな状態からの1試合目で、嫌でも自分の立ち位置が見えてきたからこその焦り。普段はどこか冷静に出番を待っている自分もいたけど、この前の試合は色々と考えることがあってうまく試合には入れなかった」
カタールW杯まで5か月半と迫るなか、日本代表での立ち位置を受け止めなければならなかった。その焦りがプレーに表れてしまった。だが、今は切り替えている。
「誰がどうやっても上手いのは分かっている。その中で今の自分を教えられた。そこから今の自分ができること。3か月もあれば変われる。虎視眈々とチャンスを狙いたい」
そのためには、今回の代表活動だけではなく、来季の所属チームも重要になってくる。
「上を目指す日本代表の一員になれるように5か月弱を頑張って、チーム探しもそういうことも加味して幅広く視野を持って良いチームを決める。ここで僕がポンとステップアップすれば立ち位置も変わる。最近はそういうことも考える」
10代でA代表に入り、この日で21歳になった。早くから日本代表の主力として嘱望され、年少ゴールも期待された。森保ジャパンでも、もがき続けてW杯イヤーを迎えた。去年にはスタメン入りしている現在を目標とし、思い描いていた。だが、現実はまだそうではない。それを理解し、だからこそ上を目指し続ける。
「基本的に僕が思い描いた通りではないけど、締め切りをある程度決めてサッカーをしてきた中で、何個か遅れることもあったけど、それなりにやってきた。去年ぐらいかな、今くらいにはスタメンで出ていなければいけないと思っていた。1回チャンスをもらってここからという矢先にゼロからのスタートになって、計算と合わないな、という自分もいる。1回掴んで手放すのはこんなに苦しいのかと思う自分もいる。チームも調子いいし、これから3試合。W杯はサプライズもある。大事なのは本番と原口選手も言っていたけど、自分が良いサプライズになれればいい」
W杯本大会までまだ時間はある。まずはブラジル戦で、久保の力を発揮してもらいたい。