森保Jパラグアイ戦出場17選手を金田喜稔が採点 「輝きを取り戻した」&「空回り」の“明暗”選手は?

金田喜稔氏が出場した17選手を5段階で採点【写真:高橋 学】
金田喜稔氏が出場した17選手を5段階で採点【写真:高橋 学】

【専門家の目|金田喜稔】可能性を感じさせた新鋭「誰もが期待感を抱いたはず」

 森保一監督率いる日本代表は、6月2日に札幌ドームで行われたキリンチャレンジカップのパラグアイ戦で4-1と快勝した。「天才ドリブラー」として1970年代から80年代にかけて活躍し、解説者として長年にわたって日本代表を追い続ける金田喜稔氏が、この試合に出場した17選手を5段階(5つ星が最高、1つ星が最低)で採点した。

  ◇   ◇   ◇

<GK>
■シュミット・ダニエル(シント=トロイデン)=★★★★☆(4つ星)
 失点は仕方のない形だった。体格も良く、後方でのつなぎも見事で足元の精度も高い。チームメイトからすれば、安心してボールを預けられるので心強い限りだろう。ビッグセーブもあり安定感も見せた。そのポテンシャルも含めて、正守護神となっても不思議はない。

<DF>
■山根視来(川崎フロンターレ)=★★★★☆(4つ星)
 厳しい局面のなかでも、簡単にボールを失わず、むやみやたらに蹴らずにパスをつないで攻撃を活性化させていた。技術、視野、アイデア、ポジショニングも含めて評価に値する。少しインサイド気味に構え、遠藤の横にいるような感覚でサポートしつつ、攻撃を援護していたのは「山根らしい」好プレーと言っていいだろう。

■吉田麻也(サンプドリア/→ハーフハイムOUT)=★★★★☆(4つ星)
 チームとして1失点したとはいえ、個人的に危ないシーンを作られたわけではなく、1対1の強さと高さで跳ね返せる頼もしい存在だった。45分間のプレーだったとはいえ、やはり吉田がいると最終ラインが引き締まる。

■谷口彰悟(川崎フロンターレ)=★★★★☆(4つ星)
 ビルドアップ能力は安定しているし、予測力も光る。しかし、この日は高い予測力のマイナス面も出た。失点場面では、先読みしすぎてしまい、相手に裏を突かれる簡単にシュートを打たれてしまった。先読みしすぎてかわされると、どうしても軽い対応になってしまう。先読みしながらも、ギリギリまで対応できるかどうか。今後の課題の1つだろう。

■伊藤洋輝(シュツットガルト)=★★★★☆(4つ星)
 23歳が可能性を見せてくれたのは、今の森保ジャパンにとって極めて大きい。何度も正確なフィードを見せていたし、先制ゴールも伊藤のキックが起点となっていた。失点につなったミスパスは反省材料であり「5つ星」は与えられないが、それを補って余りあるポテンシャルを見せた。誰もが期待感を抱いたはずだ。

金田喜稔

かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

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