代表復帰の鎌田大地、“時間を作る”プレーを元日本代表DFが称賛 「無双のようなプレーをする」

【専門家の目|栗原勇蔵】相手の動きを見て、プレーを変える能力は相手にとって脅威
森保一監督率いる日本代表は6月2日、キリンチャレンジカップで南米のパラグアイ代表と対戦し、4-1で勝利した。カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の主力からメンバーを大きく入れ替えて臨んだなか、昨年11月以来の代表復帰となるMF鎌田大地(フランクフルト)が1ゴールを決めるなど攻撃を牽引。元日本代表DF栗原勇蔵氏は、「今日は行けるとスイッチを入れた」とこの試合のMVPに選出している。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)
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森保ジャパンはインサイドハーフの鎌田、両ウイングに入ったMF堂安律(PSV)とMF三笘薫(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ)を中心に攻撃を展開。前半36分にセンターフォワードに入ったFW浅野拓磨(ボーフム)のゴールで先制すると、昨年11月以来の代表招集となった鎌田も同42分に堂安のクロスに合わせてヘディング追加点をマークした。
鎌田はその後、後半24分に堂安がキッカーを務めたPKを獲得した際に、スルーパスにダイアゴナルな動きで反応して相手のファウルを誘発。緩急をつけたドリブルでパラグアイのディフェンスを翻弄するなど、存在感を発揮した。
元日本代表DF栗原氏は、「パラグアイの守備の強度があまりに低かった」と前置きしたうえで、鎌田のパフォーマンスには高評価を与えている。
「鎌田は天才プレーヤー。フリーでプレーさせたらなんでもできるし、余裕があると無双のようなプレーをする。最後の最後まで相手を見ていて、相手が来たらこうしようとプレーを変えられる。相手からしたら厳しい。自分で時間を作れるから、遅攻にしてもいいし、速攻のパスも出せる。前半11分にポスト直撃のシュートを放って、『今日は行けるな』というスイッチを入れた。キープ力でチームに落ち着きをもたらした意味でも、今日のMVPと言っていいでしょう。これを強豪相手、均衡した展開でできるか、今後の注目です」
鎌田が4-3-3システムの森保ジャパンでどのように存在感を増していくのか、実に興味深い。
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栗原勇蔵
くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。DF松田直樹、DF中澤佑二らの下でセンターバックとしての能力を磨き、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退後、横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動。