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内田篤人を積極活用 シャルケが手掛ける日本向けのPR戦略
最初は日本ビジネスに消極的だったシャルケ
ヨーロッパのビッグクラブの昨今のトレンドは、世界戦略をさらに推し進めること。その一環として、全世界に向けて発信するクラブの公式スポンサーとは別に、特定の国や地域、大陸などに限定したスポンサーを獲得しようと各クラブが躍起になっている。
シャルケもクラブの公式スポンサーになるような日本企業はもちろん、日本限定の地域スポンサーとなるような日本企業を探しているのだ。ちなみに、こうした動きの影には、ライバルであるドルトムントが、香川真司が所属していた時期にヤンマー社とスポンサー契約を結び、香川がチームを去った後も契約を延長したという背景がある。
実は、内田を獲得した当初は、クラブ側は日本向けのビジネスなど少しも考えていなかった。2011年2月には日本在住の内田ファンがシャルケの試合観戦などを楽しむための応援ツアーを日本サイドが企画。最終的に95人が参加することになったのだが、参加者のために試合のチケットを用意することにシャルケ側は難色を示していた。
ところが、実際にファンが練習を訪れた際には観戦マナーの良さに感銘を受け、さらに練習場に隣接するクラブハウスでは参加者だけで数百万円にわたる売り上げを記録したという。
こうしたことから日本のファンの熱に驚かされたシャルケは、以降は日本在住者の応援ツアーにも積極的になった。翌年の同時期に開催されたツアーでは、前年の倍近い183名がドイツへ。もちろん、クラブは参加者がまとまって座れるようなチケットを喜んで用意した。内田応援ツアーは、来シーズンにも実施予定だ。