浦和10戦ぶり勝利、ロドリゲス監督&明本考浩が思い吐露「ここまで耐える時間がすごく長くて」「練習はウソをつかない」

勝利した浦和【写真:高橋 学】
勝利した浦和【写真:高橋 学】

天皇杯2回戦の福島戦、明本考浩の強烈ミドル弾で1-0勝利

 浦和レッズは6月1日の天皇杯2回戦、福島ユナイテッドとの試合に1-0で勝利。国内の公式戦では3月19日のジュビロ磐田戦以来で約2か月半ぶり、10試合ぶりの勝利を収めた。リカルド・ロドリゲス監督はサポーターに対し「耐える時間がすごく長くて、そういう状況を見せてしまっていた」と思いを語った。

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 得点力不足が課題になっている浦和は、この日も立ち上がりからボールを上手く前方に運んでいくもそこからが噛み合わず無得点で前半を終えた。後半に入るとMF岩尾憲を投入し、センターバックの左右や高い位置を取る役割を入れ替えると、それがわずか2分で実った。右サイドに大きく開いたMFダヴィド・モーベルグがサイドチェンジを受けると、MF伊藤敦樹、FW江坂任と連続ワンツーで中央へ。そこからパスを受けたDF明本考浩が強烈ミドルを突き刺した。

 明本はこのゴールについて「チーム状況が良くないなかで思い切りシュートを打とうと思った。練習ではコンビネーションの中でシャドーからのシュートがあった。練習どおりのものが決まった。練習からほとんど入っていたので感触は良かった。福岡戦、鹿島戦とチャンスはあったのに外した責任も感じていた。改めて練習はウソをつかないなと感じた」と、連戦のなかでもトレーニングで確認できた形からゴールが生まれたことを話した。

 その後は江坂やMFアレックス・シャルクが決定機を決められずに1-0で終わったが、ゴール前まで切り込むところまでいかなかったここ数試合やこの日の前半までと比較すれば、光の見える試合展開で終えた。

 浦和は3月の代表期間前の最終戦になった磐田戦で勝利したのを最後に、4月と5月のリーグ戦では8分1敗と未勝利だった。その間にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)のタイ遠征で戦った6試合は4勝1分1敗だったが、勝利する姿を多くのサポーターに見せられたのは久々だった。

 それだけにロドリゲス監督は「ここまで耐える時間がすごく長くて、そういう状況を見せてしまっていた。どの試合も逆境があり、それが長い期間あった。今日は勝つことができた。サポートが励みになったし感謝している。ここまで監督、選手、スタッフだけでなくサポーターもつらく痛みのある時期を過ごした。今日は勝利できたので、また勝ち続けていきたい。再開後はリーグ戦からなので、その試合に勝って継続していきたい」と、その思いを話した。

 4月5月は国外への遠征も挟みながら2か月間で15試合を戦う厳しい日程で、この日が連戦の16試合目だった。ほぼ調整のみにしかトレーニングが使えないなか、コンビネーションが確立できなかったことが厳しい結果の一因にもなっていた。

 ここから代表期間に入り、18日の名古屋グランパス戦まで時間の余裕が生まれる。連戦の疲労回復とともに、この日の先制点が示したようなトレーニングを試合につなげていくことができるか。後半戦に浦和が巻き返せるのか、大きな鍵を握る中断期間になりそうだ。

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