「いろいろ試すいい機会」 元日本代表DFが予想する6月シリーズ初戦パラグアイ戦のスタメンは?

センターフォワードは上田か古橋 伊東はブラジル戦へ温存と予想

 1つの大きなポイントは攻撃陣だ。特に、森保ジャパン発足以降、MF南野拓実(リバプール)と並んで最多タイの17ゴールを記録している大迫が6月シリーズでは不在となる。センターフォワードで起用された経験があるのは、上田綺世(鹿島アントラーズ)、古橋亨梧(セルティック)、南野、浅野拓磨(ボーフム)、鎌田大地(フランクフルト)の5人だが、パラグアイ戦は上田と古橋の2択か。

「Jリーグで得点ランキング1位(10ゴール)の上田か、コンディションが良ければ古橋がセンターフォワードでしょう。ブラジル戦に向けておそらく伊東純也は使わないと予想すると、右ウイングは代表復帰した堂安(律)。左は三笘(薫)もテストしたいところですが、これまでの優先順位的に浅野のような気がします。日本らしいパスワークが南米のチームに通じるか、いい形の攻撃を作れるか、しっかり見たいですね」

 W杯アジア最終予選では、昨年10月のオーストラリア戦で4-3-3に移行し、中盤3枚はMF遠藤航(シュツットガルト)、MF田中碧(デュッセルドルフ)、MF守田英正(サンタ・クララ)が絶妙な連係を見せてきた。今回、守田が左ふくらはぎの違和感で別メニュー調整だったこともあり、代表復帰した鎌田をインサイドハーフで試すかもしれない。

「鎌田は独特で、立ち位置も含めて自由にやらせることで発想力が生きるタイプ。代表は決め事も多いですが、UEFAヨーロッパリーグを優勝に導いた力も踏まえて、鎌田のペースである程度やってもらいたいですね。インサイドハーフはスライドしての守備、深い位置まで戻って守備を意識しすぎると攻撃が生きないので、遠藤と田中がバランスを取って、鎌田の良さを引き出せるかがポイントになります」

 カタールW杯に向けて、再び動き出す森保ジャパン。指揮官の采配に注目が集まる。

(FOOTBALL ZONE編集部)

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栗原勇蔵

くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。

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