リバプール“沈黙”は「クルトワのせい」 名将ベンゲルがレアルCL優勝の要因を分析
リバプールがチャンス数で上回るも、相手GKクルトワに9セーブを食らってノーゴール
今年のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝はレアル・マドリード(スペイン)がリバプール(イングランド)を1-0で下し、史上最多記録を更新する14度目の優勝を果たした。元アーセナル指揮官のアーセン・ベンゲル氏が、リバプールの敗因について分析している。
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フランスの首都パリで行われたCL決勝は、シュート数を見ると23対3とリバプールが相手を上回る多くのチャンスを作ったものの、レアルのベルギー代表GKティボー・クルトワがビッグセーブを連発。リバプールに得点を許さなかった。反対にレアルは後半14分、ウルグアイ代表MFフェデリコ・バルベルデのクロスにブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールが合わせ、決勝点をマークした。
かつてプレミアリーグの舞台で何度もリバプールとは対戦してきたベンゲル氏はリバプールを称えつつも、メインアタッカーである2人、エジプト代表FWモハメド・サラーとセネガル代表FWサディオ・マネがベストの状態でなかったと感じていたようだ。英紙「メトロ」によれば、ベンゲル氏はカタールの衛星放送「ビーイン・スポーツ」で次のように語ったという。
「リバプールには称賛を送りたい。彼らは獲得できるタイトルのすべてを狙っていた。2つの大きなトロフィー(プレミアリーグとCL)をわずかな差で逃しただけで、彼らも(レアルと同様に)特別だった。
決勝戦を見て、先週味わった失望感、プレミアリーグの最終戦でタイトルを失ったことが、どこかで彼らの自信レベルを下げるのにつながっていたのではないかと思った。サラーやマネといった違いを作り出す選手は本来のフレッシュさ、違いを作り出せるという信念が失っているように感じたよ」
そして、ベンゲル氏はさらにレアルのゴールマウスに君臨した守護神の存在がリバプールに物足りなさを感じる要因になったと指摘している。
「正直なところ、(リバプールは)全体的に物足りなかったが、それはクルトワのせいだ。どこかでリバプールが1-1にできていれば、彼らは逆転して試合に勝つだろうと感じていた。しかし、彼らがチャンスをものにする特別な瞬間が訪れることはなかった。その多くはクルトワのせいだ」
クルトワは2003-04シーズン以降でCL決勝史上最多の1試合9セーブを記録する鬼神のごとき活躍でリバプールの前に立ちはだかった。決勝点を決めたヴィニシウスを差し置いて、決勝戦のMVPにも選出された。
レアルのGKがクルトワでなかったら――。試合を見ていたリバプールのファンの多くもそう感じていたはずだが、ベンゲル氏もそのパフォーマンスに脱帽といった様子だった。
(FOOTBALL ZONE編集部)