期待のホープ中井卓大の“リアル評” 元ブラジル代表DFが見たレアルトップチーム昇格の可能性は?
成長を続けることを条件に、「大きな可能性がある」と期待
スペインで研鑽を積んできた中井は、日本で成長した若手選手たちとの違いが見て取れるという。
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「スペインと日本では、サッカー自体が非常に違うものだからね。もちろん、レアル・マドリードはFCバルセロナとも違っているし、試合のスタイルはチームや監督にもよるけどね。ともかく、中井はスペインサッカーの特徴を身に付けていっている。ドリブルやフェイントを多用するし、コンパクトなサッカーで、味方にパスコースやプレーの選択肢を作ることができる。今、18歳ならば、これからもっと成長していくだろう。試合に出場し続けていけば、学ぶことがすごく多い。そうなれば、将来日本のフル代表にだって、なれるかもしれないよね」
中井が世界的名門のレアルでトップチームに上がるポテンシャルがあるのかも、ジョルジーニョ氏に聞いてみた。
「トップチームに上がるのは、僕らみんなが知っているように、簡単ではないけどね。例えば、(ブラジル代表MF)カゼミーロだってレアル・マドリードのBチームであるカスティージャで始めたんだ。そこからトップチームに上がった。そういう強力な競争相手がたくさんいる。ただ、中井もすごく良い選手だからね。彼が成長を持続できれば。そして、選手としての規律も守れるならば。さらに、自分を信じてやっていくならば、実際、大きな可能性があると思うよ。彼がトップチームに到達し、『レアル・マドリードに日本人がいる』と言える日が来たら、そんなに素晴らしいことはないよね」
ジョルジーニョ氏も中井の明るい未来に期待を寄せていた。
[プロフィール]
ジョルジーニョ/1964年8月17日生まれ、ブラジル出身。アメリカRJ―フラメンゴ―レバークーゼン(ドイツ)―バイエルン(ドイツ)―鹿島―サンパウロ―ヴァスコ・ダ・ガマ―フルミネンセ。右サイドバック、ボランチとこなし、攻守でチームを支えたユーティリティーで、ブラジル代表としてワールドカップ優勝も経験。鹿島在籍4年間でJ1リーグ通算103試合17得点。リーグ優勝を果たした1996年にはMVPとベストイレブンに輝いた。2022年5月18日に母国ブラジル1部アトレチコ・ゴイアニエンセの監督に就任。
(藤原清美 / Kiyomi Fujiwara)
藤原清美
ふじわら・きよみ/2001年にリオデジャネイロへ拠点を移し、スポーツやドキュメンタリー、紀行などの分野で取材活動。特に、サッカーではブラジル代表チームや選手の取材で世界中を飛び回り、日本とブラジル両国のテレビ・執筆などで活躍している。ワールドカップ6大会取材。著書に『セレソン 人生の勝者たち 「最強集団」から学ぶ15の言葉』(ソル・メディア)『感動!ブラジルサッカー』(講談社現代新書)。YouTubeチャンネル『Planeta Kiyomi』も運営中。