“逆輸入Jリーガー”宮市亮の何が変わった? 元日本代表DFが直撃、Jリーグ適応への苦労と2年目飛躍の要因
【宮市亮×栗原勇蔵|特別対談】クラブOBで日本代表でも共闘した2人が和やかトーク
横浜F・マリノスのFW宮市亮は、5月18日に行われたJ1リーグ第11節浦和レッズ戦(3-3)で待望のJリーグ初ゴールを決めた。高校卒業と同時に海を渡り、大怪我を乗り越えながらオランダ、イングランド、ドイツで10年間を過ごしたアタッカーは、昨夏に“逆輸入”の形でJリーグへ。移籍2年目の今季は出場機会を伸ばし、本来の輝きを取り戻しつつある。日本代表で共闘経験があり、現在は横浜FMのクラブシップ・キャプテンを務める栗原勇蔵氏との対談で、宮市の“心の声”に迫った。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小田智史/全3回の1回目)
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――お2人は2012年、当時アルベルト・ザッケローニ監督が率いていた日本代表の活動をともにしました。5月23日の親善試合アゼルバイジャン戦(2-0)は栗原さんがフル出場、宮市選手が後半17分からの途中出場でA代表デビューを飾り、10月16日にポーランドで行われた親善試合ブラジル戦(0-4)は後半45分に2人が同時にピッチに立っています。
宮市「ブラジル戦は実質30秒くらいしかプレーしていない気がします(笑)」
栗原「負けている展開だったから、『俺ですか?』って通訳の方に聞いた気がする(笑)」
宮市「カカとかネイマールはエグかったですよね」
栗原「いや、本当に半端なかった」
宮市「勇蔵さんは当時19歳の若造だった自分にすごく親切にしてくださって」
栗原「(2021年7月に)F・マリノスに来る時、ほかに知り合いがいなかったから、俺に連絡くれたんじゃないの?(笑)」
宮市「いやいや、意外にいましたよ。でも、(大津)祐樹くんはもうジュビロ(磐田)に移籍してしまっていたので、(松原)健くらいだったかもしれないです」
栗原「わざわざ連絡をくれて、律儀な男だと思った」
宮市「F・マリノスの“ボス”には連絡を入れとかなきゃと思って(笑)」
――宮市選手は、対談前日のJ1リーグ第11節・浦和戦で1得点1アシストの大活躍。特に、前半30分のJリーグ初ゴールは、見事なコントロールショットでした。
宮市「勇蔵さんとの対談があると分かっていたので、ネタができたと思って(笑)。タイムリーに結果が残せて嬉しかったです。チームが勝てればなお良かったですけど、試合も続くのでしっかり切り替えてやっていきたいです」
栗原「あのゴールは本当に素晴らしかった!」
宮市「ありがとうございます!」
栗原「完全に狙ったところに蹴り込んだというのが分かるゴールだったよね。2-0でリードしていたのもあったし、その前にアシストも決めているので、変な力みもなくすごくいいシュートだったと思う。ようやく決めてくれたよね(笑)」
宮市「いや、本当にようやく、ですよ(苦笑)。『みなさん、お待たせしました』という感じです」
栗原「勝利できれば100点満点だったけど、亮が交代してから同点に追い付かれてしまったから、ベンチで少しモヤモヤしたんじゃない? 俺はDFで途中交代をあまりしなかったからさ」
宮市「(後半36分に)3-2になった時は正直、ソワソワしていました。なんとか自分も(ピッチの選手たちに)声をかけて落ち着かせようと思っていたんですけど、(相手に)のまれてしまいました」