主砲A・ロペスが6試合出場停止…横浜F・マリノス、エース助っ人不在の穴を埋める“代役候補”になり得るのは?

個で解決するのが難しいならば、全体の底上げ促進を

 リーグ屈指の得点力を誇る背番号11の穴埋め作業は簡単ではなく、簡単に代役を立てることなど不可能。Jリーグにおいては分厚い選手層を誇る横浜FMだが、エースストライカーと同等の能力を持つFWを保有できるようなメガクラブではない。

 京都戦は両サイドバックのDF小池龍太とDF松原健の得点で2-0の勝利を収めた。「誰が出てもマリノス」が合言葉になっているトリコロールらしい勝利だった一方、直面している問題を解消できたわけではない。むしろ課題が浮き彫りになった結果と言ってもいい。

 個で解決するのが難しいならば、レオ・セアラと西村の発奮に期待すると同時に、チーム全体の底上げを促すしかない。幸いなことにリーグタイトルのライバルと目される川崎フロンターレや鹿島アントラーズとの対戦は組まれていない時期で、総合力を高める絶好の機会でもある。

 それができた時、第21節のセレッソ大阪戦(7月10)から復帰するA・ロペスは横浜FMをさらに前進加速させる“補強”の役割を果たしてくれるはずだ。

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藤井雅彦

ふじい・まさひこ/1983年生まれ、神奈川県出身。日本ジャーナリスト専門学校在学中からボランティア形式でサッカー業界に携わり、卒業後にフリーランスとして活動開始。サッカー専門新聞『EL GOLAZO』創刊号から寄稿し、ドイツW杯取材を経て2006年から横浜F・マリノス担当に。12年からはウェブマガジン『ザ・ヨコハマ・エクスプレス』(https://www.targma.jp/yokohama-ex/)の責任編集として密着取材を続けている。著書に『横浜F・マリノス 変革のトリコロール秘史』、構成に『中村俊輔式 サッカー観戦術』『サッカー・J2論/松井大輔』『ゴールへの道は自分自身で切り拓くものだ/山瀬功治』(発行はすべてワニブックス)がある。

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