「まだまだ未熟だった」 横浜FM主将MF喜田拓也、浦和戦で後半“失速”の原因を分析「巻き込まれる部分も」
横浜FMは前半3点先制するも後半はまさかの3失点
横浜F・マリノスは、5月18日にJ1第11節・浦和レッズとのアウェーゲームを戦い、前半の3点リードを後半に返されて3-3の引き分けで終わった。主将のMF喜田拓也は「チームとしての未熟さが出た」と悔しさを表現した。
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立ち上がりからの流れは横浜の良さが存分に出た。前半12分にFW宮市亮に入ったサイドチェンジに対し、DF小池龍太がインナーラップで追い越してチャンスを創出。中央に入れたボールがゴール前を抜けていくところ、逆サイドからフィニッシャーとしてFW水沼宏太が入ってきて先制点を奪った。幅を取りつつ内側を攻略していく素晴らしい崩しだった。
また、同19分には宮市が左サイドでボールを受けると、中央に運びながらピンポイントクロス。これにFWアンデルソン・ロペスが相手DFの間に入り込んでヘディングシュートを決め、クロスの正確性とゴール前のポジショニングの良さが出た。さらに同30分には相手のパスミスからカウンターを仕掛け、ロペスのラストパスを宮市が右足で対峙したアレクサンダー・ショルツとの駆け引きを制したシュートコースに流し込んでゴール。宮市はこれが嬉しいJリーグでの初ゴールだった。
しかし、そうした全ては後半の3失点で塗り替えられてしまった。最終ラインの背後に入ってきたボールを相手FWキャスパー・ユンカーらの攻撃陣と横浜のディフェンス陣が競争しているような場面が多発し、リードしているチームの試合運びには見えない部分があった。ケビン・マスカット監督は「選手も悔しいだろうし、残念な結果になった」としたうえで、「点を取られた最後のところがフォーカスされがちだが、そこだけでなく、その前の部分で自分たちでボールをどう握ったのか」と、失点の起点を指摘した。
これがJ1通算200試合出場のメモリアルゲームだった喜田は「まだまだ未熟だった。ゲームの流れを取り戻す力も、ゲームの運び方もチームとしての未熟さが出た」とし、より具体的なゲーム運びについて言及した。
「浦和がプレッシャーのかけ方を変えたのが1つと、前に出てくるのは想定内だったものの早い時間の失点でチームが多少バタバタした未熟さ。会場の雰囲気、巻き込まれる部分もあった。それを握り返せなかった。思い通りのビルドアップもあったけど、失ってカウンター。失い方やリスク管理の配置は修正しないといけなかった。それを試合中にやらないといけない。空気感や声の通りづらさがあっても、プレーの流れの中で修正しないといけない。その難しさを身をもって感じたと思う」
喜田はそれらを「勝ち切るため、上に行くために必ず必要な要素になる」と指摘する。マスカット監督の指揮下で、より自分たちのスタイルを大事にするサッカーを展開しているとはいえ、このゲームは勝ち点3を取るべき展開だったのは事実だろう。
一方で主将の喜田は「終わってから感情的になるだけでなく、なぜこうなったかと考えて修正、積み上げることができるチームが強いチーム」とも話した。2019年以来の優勝を目指す中、持ち前の爆発力を失わずにコントロールする力が必要になってくるといえそうだ。