ファン・ハール戦術の解体に苦心するモウリーニョ 「20人の新戦力とゼロから始める方が簡単」

前任者が植えつけたスタイルの払拭に全力 「適応には時間がかかる」

 マンチェスター・ユナイテッドのジョゼ・モウリーニョ監督にとって最初のミッションとなるのは、バルセロナ時代の恩師であるルイス・ファン・ハール氏が作り上げたチームの解体作業となるようだ。「20人の新しい選手を連れて来て、ゼロからスタートする方がまだ簡単かもしれない」とチーム作りの苦労を明かしている。英紙「ガーディアン」が報じている。

 ユナイテッドは2014年夏に就任したファン・ハール前監督の下で2シーズンを過ごしたが、その間に獲得したタイトルはFAカップただ1つのみ。昨季はリーグ戦5位に終わったことでUEFAチャンピオンズリーグ出場権も失い、ファン・ハール監督は契約を1年残して更迭された。

 名将アレックス・ファーガソン元監督が13年に退任して以降、苦戦の続く“赤い悪魔”の再建を託されたモウリーニョ監督には、1年目から名門復活という大きな期待が寄せられている。FWズラタン・イブラヒモビッチやMFヘンリク・ムヒタリアンという即戦力を獲得し、さらにサッカー史上最高額となる1億2000万ユーロ(約134億円)でフランス代表MFポール・ポグバの獲得も間近に迫るが、“スペシャル・ワン”を自任する指揮官は、チームに根付いた前任者のカラーを払拭することが先決だと語っている。

「我々には時間が必要だ。いきな時速100マイルでシーズンをスタートするとは言えない。前の監督は私と違うマインドを持っている。彼らが間違っているとは言えないが、右サイドバック、あるいは左サイドバックの選手が常にセンターバックへパスすることを考えているのであれば、新たな解決策に適応するには時間がかかるだろう」

 

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