“2冠”リバプールのクロップ監督、サラー&ファン・ダイク交代への不安を一蹴 「問題はない」
チェルシーとのFAカップ決勝をPK戦で制すも、FWサラー、DFファン・ダイクが途中交代
史上初の“4冠”達成の可能性を残すリバプールは現地時間5月14日、FAカップ決勝でチェルシーを下し、今季2つ目のタイトルを獲得した。残すはプレミアリーグとUEFAチャンピオンズリーグ(CL)だが、PK戦までもつれ込む激戦となったチェルシー戦では主力のFWモハメド・サラーとDFフィルジル・ファン・ダイクが途中交代となった。試合後、ユルゲン・クロップ監督が2人の状況について言及した。英紙「デイリー・ミラー」が報じている。
リーグカップの決勝に続いて再びチェルシーと相まみえたリバプール。PK戦での決着となった2月の戦いと同様に今回も互いに一歩も譲らない接戦となり、延長戦を経てまたもPK戦にもつれ込む展開となった。互いに1人ずつが失敗してサドンデスとなったなか、7人目で先攻のチェルシーはMFメイソン・マウントのキックがGKアリソンにセーブされたのに対し、リバプールはDFコスタス・ツィミカスが成功。PKスコア6-5でまたしてもリバプールに軍配が上がった。
しかし、この試合ではエースのFWサラーが前半33分に負傷交代を余儀なくされるアクシデントに見舞われた。また、後半終了間際には膝を痛めたDFリーダーのファン・ダイクも途中交代となった。プレミアリーグ残り2試合とCL決勝に向けて不安が残るが、クロップ監督は楽観的な見方を示している。
「試合の後に2人と話した。2人とも本当にOKだ。大したことではない。ただ、次の試合(サウサンプトン戦)は火曜日ですぐにやってくる。2人とも大丈夫だろう。日曜の朝にトレーニングがあって、その時に彼らがすでに元気だったら驚くが、問題はないだろう。どうなるか見てみよう」
クロップ監督は特に前半のうちに交代したサラーについて「用心のため」とリスクを取らせないための采配だったことを強調。「モー(サラー)は『続けられる』と言ったが、私が『ノー』と言った。試合中に良くなることはない」と語っている。膝に違和感に覚えていたファン・ダイクに関しても「90分で終わらなければ交代する必要があったのは明らか」と話している。
タイトルが懸かった大舞台で苦しい決断を迫られたとはいえ、サラーの代わりに出てきたのは今季公式戦21得点のFWディオゴ・ジョッタ、ファン・ダイクと交代したのはDFジョエル・マティプといずれもレギュラーとして出ていても申し分ない実力者2人。選手層の厚さに指揮官も満足げだ。
「あの場面でディオゴ・ジョッタとジョエル・マティプを起用できるのなんて、これまでの監督経験でも最高の状況だよ。本当に素晴らしい。だからこそ私たちにはチャンスがあった。難しい試合になることは分かっていた。だが、私たちは勝利に値する。本当にクールだ」
4冠のうち2冠を手中に収めたリバプール。前人未到の快挙に向けて突き進む準備は整っているようだ。