元なでしこFW安藤梢、WEリーグ初“国立開催”の1万1763人大観衆に感慨「ゴールできてすごく幸せ」
INAC神戸戦、決勝ゴールで1-0勝利「浦和のサッカーを披露したいという思いだった」
三菱重工浦和レッズレディースのMF安藤梢は、WEリーグ史上で初めて国立競技場で開催された5月14日のINAC神戸レオネッサ戦で1-0の勝利の決勝ゴールを決めた。元なでしこジャパン(日本女子代表)の経験豊富な安藤は、「この新国立競技場でゴールできてすごく幸せ」と振り返った。
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昨秋に開幕した日本女子サッカーのプロリーグとなったWEリーグは、2試合を残してINACの優勝が決まり、浦和も2位が決まった状態でこの対戦を迎えた。WEリーグ初代女王の座を逃した浦和だが、シーズン中に行われた皇后杯は優勝。安藤は「INACがこのように国立競技場で素晴らしい試合を準備してくれたことに感謝しているし、そのなかで私たちも、リーグの結果は決まっていたけど意地を見せたい。1万人以上のお客さんが来てくれたなかで浦和のサッカーを披露したいという思いだった」と話した。
前半41分、浦和が右サイドから敵陣深く切り込んだところでMF塩越柚歩がマイナスの折り返し。そこに中盤から走り込んできた安藤が右足で合わせて、WEリーグ国立開催の初ゴールをマーク。これが決勝点になった。
1万1763人の観衆が集まった試合前には、元なでしこジャパンの澤穂希さんと宮間あやさんがキックインセレモニーを行った。安藤は2人とチームメイトとして2011年のドイツ女子ワールドカップ優勝を経験。今年で40歳となるなか、ピッチ上で強烈な存在感を見せている。ドイツでのプレー経験も持つ安藤は、リーグのプロ化が日本女子サッカーにもたらす効果を話した。
「WEリーグを戦ってみて、どの相手とも拮抗した試合ができるのがいいところ。今まで以上に、どのチームも分析して試合に臨んできた。ほかの国と比べても上位と下位が拮抗したいいリーグになっていると思う。若い選手たちを見ていて、サッカーに集中して取り組めていると思う。今まで働いていた選手たちはサッカーだけに集中できている。個々の1年間のレベルアップは感じている。リーグも拮抗した試合ができているので、WEリーグの強化がなでしこジャパンの強化につながると期待している」
初代リーグ女王とカップ戦女王という現在の日本女子サッカーを代表する2チームによる国立決戦だったが、決着をつけたのは日本女子サッカーの世界一を知るベテランだった。なでしこジャパンが再び世界の頂点に立つ日を迎えるためにも、WEリーグを通じた全体の底上げは欠かせない。