“東京五輪の星”久保建英の凄みとは FC東京U-18の監督&選手が明かす和製メッシの輝き

クラブユース選手権で15歳ながら得点王を獲得 チームを優勝に導く

 第40回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)は、FC東京U-18が2008年大会以来となる通算3度目の優勝を飾った。このチームで15歳ながら得点王に輝くなど存在感を放ったのは、かつてバルセロナの下部組織でプレーしたU-17日本代表FW久保建英だった。その類稀な才能を実感しているのは、日々のトレーニングをともにする監督や選手たち。彼らの声から浮かび上がる“日本のメッシ”の凄みとは――。

「ゴール前の発想だったり、得点を取るクオリティー、建英の才能という部分を一番出してあげやすい環境の中でプレーしてほしいなというのは正直ありました」

 優勝を果たし、表彰式後に選手たちとともに喜びを分かち合った佐藤一樹監督は久保について問われるとこう切り出しつつ、大会を通じた起用法についても熟慮していたという。

「スタートから使いたいゲームももちろんあったなかで、まずはこの大会を優勝するというチームマネジメントを考えても、そういった期待に途中から出てもしっかりと応えた。準決勝も素晴らしかったですし、予選リーグでもしっかりと結果を残してくれる部分では、本当によくやってくれたと思います」

 佐藤監督が例に挙げた準決勝の川崎U-18戦では、久保は0-1で迎えた後半開始から登場。出場直後に右サイドでのドリブル突破からファウルを得ると、ゴール正面やや右約25メートルの距離での直接FKで自ら左足を振り抜く。強烈な弾道のシュートがゴール右隅に突き刺さりゲームを振り出しに戻すと、チームにも勢いが生まれ、5-1の逆転勝利につながった。久保の“ジョーカー起用”について、佐藤監督は次のように続ける。

 

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