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東大サッカー部と欧州プロクラブの提携 弁護士志望の3年生新米コーチはオーストリア短期留学で何を学んだのか
オーストリア2部インスブルックで分析力に長けた東大生たちが相手をスカウティング
東京大学運動会ア式蹴球部(体育会サッカー部)の3年生、岡本康太郎は入部から2年間テクニカルスタッフとしてチームの分析を担ってきたが、今年度からトップチームのコーチに就任した。今年3月には“提携先”のオーストリア2部FCヴァッカー・インスブルックへ短期留学を果たした。将来は弁護士志望だという新米コーチはオーストリアで何を学び、何をア式蹴球部にもたらすだろうか――。(取材・文=石川遼)
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ア式蹴球部は昨年8月、オーストリア2部のFCヴァッカー・インスブルックとパートナーシップを締結。インスブルックU-23チームを率いるモラス雅輝氏が“国内最大規模(20人の専門分析官)”のア式蹴球部テクニカルユニットの存在に注目したことがきっかけとなって実現したものだった。分析力に長けた東大生たちはモラス氏の率いるインスブルックU-23チームで対戦相手の分析やスカウティングを行ってきた。
昨年10月にモラス氏がインスブルックのトップチーム暫定監督に就任した際には、指揮を執った6試合で試合のリアルタイム分析と対戦相手のスカウティングも担当した。日本時間の深夜に現地の試合映像を見ながら部員同士でZoomをつなぎ、映像を使ってハーフタイムにチームへ改善点をフィードバック。試合後にはトップチームの次の対戦相手の映像を編集し、ドイツ語で字幕を付け、LINEを使って動画を送った。
日本とオーストリア。コロナ禍ということもあり、遠く離れた場所からリモートでの交流が続いていたが、今年3月にスタッフの中でインスブルックとの提携を中心で担っていた岡本がオーストリアへと渡った。岡本はインスブルックに約3週間滞在し、モラス氏のU-23チームに帯同。分析を手伝いながら、U-12、U-15、U-18、女子、トップチームとさまざまなカテゴリの練習を見学した。充実した時間は嵐のように過ぎていったという。