「脳震とうを判断するのはドクター」 家本政明元主審、GKキム・ジンヒョンの交代ジャッジに見解
脳震とう疑いで交代したシーンを「Jリーグジャッジリプレイ」で解説
J1リーグ第12節セレッソ大阪対ジュビロ磐田(2-1)の一戦で、C大阪GKキム・ジンヒョンが脳震とうの疑いにより5人の交代枠を使い切った後に交代となったシーンが話題となったなか、元国際主審の家本政明氏がスポーツチャンネル「DAZN」の人気番組「Jリーグジャッジリプレイ」で見解を示している。
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GKキム・ジンヒョンはこの試合の後半43分、相手のロングフィードをキャッチした際、磐田FW大津祐樹と激突しバランスを崩し、ピッチに肩と頭を強く打ち付けた。その後、一旦プレーしたものの脳震とうの疑いによりピッチを後に。C大阪はすでに5人の交代枠を使い切っており、キム・ジンヒョンの負傷箇所が肩であったとの憶測も働いたため、一部で疑問の声が出ていた。
このシーンが「Jリーグジャッジリプレイ」の最新回で取り上げられ、家本氏が一連のシーンに言及。「結果的に肩を抑えながらというところにフォーカスが行く気持ちも分かるんですが、頭が間違いなく地面に叩きつけられているので、これだけの衝撃があったら脳震とうの疑いがあるというのは前提としてあります」と、重視すべきはキム・ジンヒョンが頭を打ち付けていた事実だと強調した。
「みなさんのイメージって脳震とうイコール、気絶して動かないっていうのがあるかもしれないですけど、そうじゃないらしんですよね、お医者さんによると。話すことが出来ていても、後から振り返ると記憶がないとか。(一旦)ドクターはオッケーしたんですけど、十分疑いは考えられます」
そのうえでレフェリーがこの場合、どう判断するのかにも言及。IFAB(国際サッカー評議会)からの通達によると脳震とう、あるいは、その疑いがあるかの判断はチームドクターへ完全に委ねられるといい、それを踏まえ、家本氏はその時点でレフェリーには交代させるかどうかの判断には関われないことを指摘した。
この事象が発生した時点でさまざまな議論が巻き起こったが、キム・ジンヒョンが頭を打ち付けていた事実、規則に基づいたレフェリーの対応を示しながら、家本氏は「脳震とうかどうかを判断するのはあくまでチームドクター、もしくは、第3者のドクターでありレフェリーは一切関与をしない。チームドクターが脳震とう、脳震とうの疑いがあると判断された場合には、レフェリーはオートマチックに、通常の交代枠とは別枠で交代を認める」と、自然な流れだったと解説していた。