森保監督、鎌田大地を最終予選で“招集外”にした訳 課題と今後の起用法は?「良さは上手く出せていなかった」

日本代表の森保監督とMF鎌田大地【写真:高橋 学 & Getty Images】
日本代表の森保監督とMF鎌田大地【写真:高橋 学 & Getty Images】

森保監督がフランクフルトで躍動する鎌田について言及

 日本代表を率いる森保一監督が5月9日、オンラインで取材に対応した。ドイツ1部フランクフルトに所属するMF鎌田大地について言及。今年は日本代表メンバーから外れたものの、クラブでは主軸として活躍しており、森保監督はその起用方法と課題について明かした。

 鎌田は今季、リーグ戦のみならずUEFAヨーロッパリーグ(EL)の舞台でも顕著な活躍を見せている。すでに5ゴールを挙げ、現地時間5月5日に行われたウェストハムとの準決勝第2戦にもフル出場して1-0の勝利に貢献し、決勝進出を果たしたチームの一員になった。

 一方で日本代表では1月、2月、3月のカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選メンバーから外れ、昨年11月の招集を最後に遠ざかっている。そんな状況で、森保監督は鎌田を評価している。

「もともと持っていた攻撃の能力をインテンシティー高く、ハードワークする部分、上下運動しながら技術を発揮する部分は今シーズン、(フランクフルトの)監督が要求するレベルも上がったと思う。開幕当初より出場機会が増えて、絶対に外せないというくらいのパフォーマンスを見せている。狭い局面、相手とコンタクトしても失わずに確実に攻撃へつなげる彼の能力をレベルが上がった時にも出せている」

 フランクフルトで日々成長した姿を見せている鎌田だが、代表では主力の座をつかめていない。森保監督は「代表では総合的な部分があるけれども、2次予選の時までは彼を中心に攻撃の形が作られる、困った時にタメを作ってくれるよりどころ、というくらいに彼に持っているものと成長を見させてもらった。だが、最終予選で一気にギアが上がった時に、彼の持っている攻撃の良さは上手く出せていなかったと思う」と、最終予選でのパフォーマンスを指摘した。そのうえで、日本代表でも変わらず“良さ”を出す必要性を訴えた。

「そういう部分では、最終予選を戦う上で違った選択をした方が良い、ということで起用が変わったが、今回のELでどんなプレッシャーが掛かった中でも彼ができるという部分を日本代表でも発揮してもらえれば。自然と彼の良さが出て、チーム力にも反映してもらえると思う。攻撃的な選手なので、我々のコンセプトである切り替えやハードワーク、局面を戦うところで上げてもらいたいところが以前はあった。だが、あくまでもベースがある選手が代表に来ているので、良さを出してもらえるような環境作りを次はしていきたい」

 今後鎌田の良いパフォーマンスが続けば、“中心”となる起用方法も視野に入れるという。EL決勝で圧倒的な力を見せつければ、日の丸を背負って戦う姿も再び見られることだろう。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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