イメージNO1クラブに輝いたドルトムント 倒産寸前だったクラブを救った戦略 

香川人気をきっかけに日本市場にも進出


  もはやドルトムントに、ありきたりのキャンペーンなど存在しない。11年にブンデスリーガで優勝したときは、ビルの壁一面を覆う巨大なポスターを設置。市内に約200のポスターを貼り、選手たちが抱き合うシーンで街を埋め尽くした。
  リュンガーの狙いはこうだ。
  「紋切り型の感謝なんてしてもダメ。内輪の盛り上がりになっても意味がない。ドルトムントが人々を感動させるためにプレーしているという、最も重要なことを伝えるのがコンセプトだった」  
 こうやって国内で高めたイメージをさらにグローバルにするために、国外活動にも力を入れ始めた。13年9月下旬、ドルトムントはサッカースクール東京校と日本語版オンラインショップを立ち上げることを発表。ドルトムントの新ビジネス部門責任者のベネディクト・ショルツは熱く語った。
  「香川真司の活躍によって、日本におけるドルトムントの認知度が一気にアップしました。それをさらに発展させるために、クラブ公式HP上に日本語版オンラインショップを立ち上げました。また、今ドルトムントはドイツで最も育成が評価されているクラブです。そのノウハウを日本に伝え、将来ドルトムントの力になってくれる選手を育てたい。今後、日本との関係はますます大事になってくると考えています」
  もちろんターゲットは日本だけではない。同10月22日にはイングランドの新聞に、ドルトムントの写真を使ったエボニックの広告が掲載された。同社の担当者はドイツの新聞でこう説明した。   「ドルトムントと弊社はスポンサー以上の関係。双方のブランドを国外で高めるために協力していきたい」

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング