秀岳館高サッカー部、暴力行為は25件 “生徒主体”の謝罪動画には監督も関与…リスクは「考えていなかった」
5月5日に秀岳館高サッカー部が会見を実施
熊本県の秀岳館高校サッカー部で、30代の男性コーチが部員に暴力を加える映像が拡散したことを発端に、部員が謝罪動画をSNSへアップする事態に発展した一連の騒動が物議を醸している。5月5日に同校は記者会見を実施。暴力はサッカー部内で25件起こり、30代の男性コーチによるものが24件、別のコーチによるものが1件だったと説明した。また、部員の謝罪動画は段原一詞監督も関与していたことを明かした。
問題になっているのは、秀岳館高サッカー部男性コーチの暴力疑惑。部員に対し殴る、蹴るの乱暴な行為をはたらく様子がSNSで拡散し波紋が広がると、サッカー部の公式ツイッター上で4月22日、部員が複数並んで謝罪する動画をアップし「学校から帰り、寮の鍵がなかなか開かず、感情的になりコーチを馬鹿にするような発言をしたのが今回の原因です。暴力が日常茶飯事と書いてありましたが、それは違います」などと主張した。
これを受けて、サッカー部の指導者や責任者ではなく、生徒たちが謝罪したことへ非難の声が噴出。すると、サッカー部は4月23日、ツイッター上で「この件の動画について一旦削除させていただきたいと思います。理由は後ほど文面でお伝えさせていただきます」とし、謝罪動画を削除したことを明かした。
さらに更新された投稿では、「昨日の自分達が投稿した動画を削除した理由ですが、自分達が伝えたいこと、保護者やサッカー部を応援してくださっている皆様に知ってほしいことを自分達が発信することによって聞いてほしくて出した動画が結果的に学校や監督、コーチに対して迷惑がかかる形になってしまい削除の運びとなりました」と、理由を説明していた。
続けて、「今回の動画は自分達サッカー部員の有志が考え行動したことになります。生徒で企画、運営を行っています。ご理解よろしくお願いします」と綴ったものの、暴力疑惑がかけられたコーチ、学校関係者が雲隠れし、被害者とされる生徒側からの発信が続く状況が物議になっていた。