バロテッリがまさかのハーフタイムでユニホーム交換 ロジャーズ監督が大激怒

「ここで起こるべきではないんだ」

 リバプールのイタリア代表FWマリオ・バロテッリは22日、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)のレアル・マドリード戦で0-3のリードを許したハーフタイムに、ポルトガル代表DFペペとユニホーム交換を行い、ブレンダン・ロジャーズ監督から厳しく叱責された。英国営放送「BBC」が報じている。
 アンフィールドスタジアムで行われた、レアル戦で3点ビハインドとなった前半終了時点で、バロテッリはなぜか相手DFとユニホーム交換を済ませた。ホームの大観衆が逆襲を期待する中、あたかも試合終了を象徴するような行為に、指揮官は激怒した。
「あれは我慢できるものではない。もしも交換したければ試合後にしろ。木曜日にこの問題に対処する」
 完敗後の会見場で感情的に語ったロジャーズ監督は、バロテッリには前半45分間で交代を命じた。今季ACミランから1600万ポンドの移籍金(約27億円)で加入したバロテッリは、今季公式戦わずか1得点。この結果のみならず、パフォーマンス自体も批判の対象となっていた。元リバプール主将のジェイミー・ギャラガー氏は「私ならバロテッリは外す。傍観者はいらない」と語り、運動量やスプリントの回数、動きだしの少なさを厳しく非難していた。
 この日のプレーも物足りない内容だった。放ったシュート2本は相手にいずれもブロックされた。パス成功率は、後半途中出場のMFマルコビッチと同じ17本。ボールタッチ数も最も少なかったマルコビッチに次ぐ、23回と孤立していた。
 ロジャーズ監督は昨季、チェルシー戦でDFサコーが、相手FWエトーと同じ行動に出た時にも激怒していた。
「去年も同じ出来事が起きた。チーム内で解決すべき問題となった。ここで起こるべきではないんだ」
 イングランド代表MFアダム・ララーナと交代させた理由は「純粋な戦術的な理由だ。ララーナは疲れ知らずの運動量を誇る。リバプールでの最低限の仕事としてはプレッシング、貢献が必要だ。若いアダムは途中出場で、それを実戦した」と語っている。
 バロテッリは昨季、ミランで公式戦18得点を決め、ピッチ内外でトラブルを起こしてきた。ロジャーズ監督からは、獲得時に「ビッグクラブで活躍するラストチャンス」と念を押されていた。
 チームへの貢献度の低さに加え、試合中のユニホーム交換で名門における立場は厳しいものとなった。昨季ミランでともにプレーした日本代表MF本田圭佑は6得点2アシストと活躍しているが、現状では明暗くっきりとなっている。

【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

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