U-19日本代表候補、伸びしろ十分「推しの逸材」8人 “飛び級”の松木玖生&チェイス・アンリに続く注目タレントは?

“03ジャパン”で最もリーダーシップを持った長崎の若きスーパーボランチ

■田中隼人(柏レイソル/DF)
今季リーグ成績(J1):0試合0得点

 ハイスケールな左利きのセンターバック。188センチのサイズながら動きが鋭く、サイドバックでもプレーできる。左足のフィード力が高く、相手FWのディフェンスを外しながらクサビの縦パスを前線につけるのも上手い。またセットプレーのターゲットマンとしても強みのあるタレントだ。ディフェンスリーダーの資質もあり、柏での試合経験が成長の鍵に。

■藤原健介(ジュビロ磐田/MF)
今季リーグ成績(J1):0試合0得点

 中盤のゲームメイクと左右の足で繰り出すパスでチャンスの起点になる。運動量も豊富で、カバー範囲が非常に広い。またセットプレーのキッカーとしても期待が懸かる。日頃から磐田のチームメートであるMF遠藤保仁を間近に見ながら成長を重ねている。その遠藤について藤原は「“ここに来たらこう来る”というのをヤットさんは頭の中で分かっていて、それをプレーに出せる」と語る。そうしたレベルに少しでも近付きたいという若きプレーメーカーの成長に期待したい。

■安部大晴(V・ファーレン長崎)
今季リーグ成績(J2):1試合0得点

 練習でも試合でも、一際大きく明確な声が聞こえたら、それは長崎の若きスーパーボランチのそれ。視野が広く、ピッチ全体を見渡してサッカーができる選手だ。そして左利きでありながら、右足でも効果的なキックを蹴ることができ、トップ下としても違いを見せられる。2004年生まれなので、キャプテンマークを巻く機会があるかどうかは分からないが、おそらくDF中野と並び“03ジャパン”で最もリーダーシップを持った一人だろう。

■荒井悠汰(昌平高)※特別指定選手
今季リーグ成績(J1):0試合0得点

 ボールを持ったら仕掛ける意識を持ちながら、オフ・ザ・ボールの抜け出しも得意としている。高校生だがFC東京の特別指定選手としてプロの舞台をルヴァンカップで経験しており、プレー面に関しては良い意味で遠慮が一切ない。左利きのアタッカーで、FC東京では左サイドで起用されることが多いが、代表チームでは右サイドがメインになりそうで、“逆足”の仕掛けやカットインからのシュートを生かせる右サイドは荒井自身も得意と感じているようだ。

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河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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