「彼らは再建が必要」 元ユナイテッドFW、古巣クラブの来季CL出場可否に持論
元ブルガリア代表ベルバトフ氏、ユナイテッドのトップ4入り危機の現状へ言及
イングランド1部マンチェスター・ユナイテッドは、アーセナルやトッテナムと来季のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場を争っている。しかし、北ロンドンの2クラブより、2試合消化試合が多いユナイテッドは、4位アーセナルとの勝ち点差が5ポイントあり、来季のCL出場に暗雲が立ち込めている。クラブのOBである元ブルガリア代表FWディミタール・ベルバトフ氏は、英ブックメーカー「Betfair」のコラムで、苦境に立つ古巣に対して持論を展開した。
来季より、現在はオランダ1部アヤックスを率いているエリック・テン・ハフ監督が正式監督に就任するユナイテッド。トッテナム、フルハムでもプレミアリーグを戦った経験のあるベルバトフ氏は、ユナイテッドが来季のCL出場権を逃した場合、チームを建て直すためには理想的な状況になると考えているようだ。
「彼らは再建する必要がある。そして、強く、賢くなければならない。近年、浮き沈みが激しいが、あのチームがシーズンを4位で終えることを目標にすることは、屈辱でもあるからだ。彼らはシティやリバプールとタイトルを争うべきだからだ」と、ユナイテッドが特別なクラブであることを強調。一方、現在のチームに必要な選手は、世界最高の選手たちではないと続ける。
「最高の選手たちは、CLでプレーすることを求める。だが、ユナイテッドは、最高の選手たちを必要としていない。彼らが必要なのは、チームにとって適切な選手だ。CLに出場しないことで、ユナイテッドはチームを建て直し、しっかりと再建するため、再出発するための1年を得ることができる。そして、エリック・テン・ハフ監督は文化に慣れることもでき、適応することができるだろう。ユナイテッドは、テン・ハフ監督の示したいプレーや哲学に沿った正しい選手が必要だ。正しい補強をして、彼らを最高の選手にして、クラブを本来のいるべき場所に戻さなければいけない」
現在、ユナイテッドに在籍している世界最高の選手の一人が、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドだ。今季、イタリア1部ユベントスから12年ぶりにユナイテッドに加入したロナウドは、ここまでリーグ戦28試合17得点3アシストという数字を残している。
38歳で現役を引退したベルバトフ氏は、ロナウドがCL出場を求め、ユナイテッドを離れる決断を下すことに理解を示し、ポルトガル人ストライカーの偉大さを語った。
「今シーズンの彼のパフォーマンスには、どれだけ自分の身体と向き合っているかが示されている。彼は可能な限り長くプレーしたいだろうし、不可能も可能だということを示したいのだろう。すでに37歳という年齢でも、プレミアリーグでプレーできることを証明した。彼は人々が間違っていると証明することが好きだし、今後数年も同じように続けると確信しているよ。彼が引退することになれば、サッカー界にとって悲しいことだ。彼は間違いなく史上最高の選手の一人だからね。だが、その日は、誰にも必ず来る」
2012-13シーズンを最後に、プレミアリーグの優勝から遠ざかっているユナイテッド。CL出場権を逃しても、クラブにとって来季は重要なシーズンになりそうだ。そこにロナウドの姿があるかどうかも注目される。
(FOOTBALL ZONE編集部)