伝説的名手フリットがマンUの“間違い”を指摘 「マンCやリバプールの流れに逆行していた」

厳しい状況が続くユナイテッド【写真:AP】
厳しい状況が続くユナイテッド【写真:AP】

「ようやく若く、モダンな監督を雇わないといけないと気付いた」と監督人事にも言及

 イングランド1部マンチェスター・ユナイテッドは、2022-23シーズンより現オランダ1部アヤックスの監督を務めているエリック・テン・ハフ氏が新監督に就任することを発表した。イタリア1部ACミランなどで活躍した元オランダ代表MFルート・フリット氏は、オランダ人監督を招聘したユナイテッドについてコメントしている。英紙「メトロ」が報じた。

 現役時代、アリゴ・サッキ監督の率いる黄金期のミランで中心選手として活躍し、FWからDFまですべてのポジションで活躍を見せたフリット氏は、キャリア終盤にイングランドへ渡り、チェルシーやニューカッスルでプレーした。チェルシー時代には、選手兼監督も務めた鬼才は、今もイングランドのサッカーの動向を追っているという。

 新シーズンからテン・ハフ監督を招聘するユナイテッドだが、フリット氏はオランダ人監督に与えられる時間は、あまりないと考えているようだ。

「イングランドの報道を追っているが、テン・ハフは多くのことを変える時間を与えてもらえないだろう。すでにリオ・ファーディナンドがプレッシャーをかけ、ガリー・ネビルも同じことをした。すべてのメディアがそうするだろう。私が生活して、仕事をしたイングランドでの経験上のことだ。すべてのメディアはまずユナイテッドを見るからね」

 クラブOBが早くも足かせになった可能性を指摘。そして、近年の失敗の理由について「ユナイテッドが間違えたのは、マンCやリバプールが非常に攻撃的なスタイルに変更して、4-3-3の布陣で戦い、相手にプレッシングを続け、アグレッシブな戦いを仕掛けたなかで、ユナイテッドはその流れに逆行したことだ」と、自身の見解を語った。

 また、監督の人選についてもフリット氏は意見を述べている。

「彼らはデビッド・モイーズやルイス・ファン・ハール、ジョゼ・モウリーニョといった年配の監督を雇用した。それが機能しなかった。ようやくユナイテッドは、より若く、モダンな監督を雇わないといけないと気付いた。だが、ちょっと遅すぎた。最終的に、彼らはテン・ハフを監督に据えた。彼のユナイテッドでの成功を祈るが、本当に、本当に難しいプロジェクトになるだろうと危惧している」

 多くの栄光に彩られたユナイテッドだけに、周囲から受けるプレッシャーも強い。アレックス・ファーガソン監督の退任後、迷走が続いているユナイテッドは、テン・ハフ監督の下で、かつての権威ある姿を取り戻せるだろうか。

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