「これ以上戦えない状況に突入」 チェルシー監督、リュディガーの今季限りでの退団認める
制裁の影響によって、契約交渉がストップ
イングランド1部プレミアリーグのチェルシーは、4月24日のプレミアリーグ第34節のウェストハム戦に1-0で勝利した。試合後、トーマス・トゥヘル監督は、ドイツ代表DFアントニオ・リュディガーが今シーズン限りで退団するという報道について、事実であることを認めている。クラブの公式HPがコメントを伝えている。
リュディガーは、2017年にイタリア1部ローマからチェルシーに加入。フランク・ランパード監督に先発を外される時期はあったが、トゥヘル監督の就任後はレギュラーに定着してクラブのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)優勝やクラブ・ワールドカップ(W杯)優勝に貢献した。
これまでもチェルシーは、2022年6月末で契約が満了を迎えるリュディガーとの契約延長交渉を行ってきた。しかし、オーナーのロマン・アブラモビッチ氏が経済制裁を受け、クラブが選手との契約交渉を禁じられている状況のなか、選手がこれ以上は待てない状況になったようだ。
これまでトゥヘル監督は、リュディガーとの契約延長に自信を見せてきた。しかし、リュディガーから退団の意思を伝えられたことをウェストハム戦後に認めている。
「数日前、個人的な会話のなかで、そのことを伝えられた。私たちは全力を尽くしてきたが、制裁によって、私たちはこれ以上戦えない状況に突入してしまった。これによって、トニは離れることになった。私たちは手を縛られた状態だ。(制裁がなければ)どうなっていたかは、分からない。だが、これは彼の決断だ。私たちにとっていいものではないが、個人を責めることはできない」
チェルシーは、デンマーク代表DFアンドレアス・クリステンセンも今季限りで契約満了を迎えることとなっており、バルセロナへのフリー移籍が報じられている。クラブの売却を進めているチェルシーだが、現時点で新オーナーは決定していない。契約延長交渉ができない状況が続けば、今後も主力の流出は避けられないだろう。
(FOOTBALL ZONE編集部)