「この雰囲気は残念」「理解できない」 優勝のPSG、試合終了前にファンがスタジアムを後に…抗議に困惑
PSGはランス戦で2年ぶりの優勝を決める
パリ・サンジェルマン(PSG)は現地時間4月23日、リーグ・アン第34節でランスと1-1で引き分け、2年ぶり10度目のリーグ優勝を決めた。リーグ史上最多の優勝回数に並ぶ記念すべきタイトルとなったが、一方でUEFAチャンピオンズリーグ(CL)早期敗退に不満を持つ“ウルトラス”が試合終了15分前にスタジアムを後にするなど抗議の姿勢を見せ、物議を醸している。英公共放送「BBC」が報じた。
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この10年で8度目のリーグ制覇を成し遂げたPSG。国内では無類の強さを誇るが、今季加入アルゼンチン代表FWリオネル・メッシを筆頭に、今季限りでの退団が噂されるフランス代表FWキリアン・ムバッペ、ブラジル代表FWネイマールなど欧州でも屈指のタレントを擁するだけに、サポーターの要求は高い。
19-20シーズンに準優勝したCL制覇が期待されながら、今季もベスト16でレアル・マドリードに逆転負けを喫し、敗退した。この結果にサポーターは不満を募らせている。
「BBC」によれば、ランス戦でPSGのウルトラスは抗議の意志として試合終了の15分前に席を離れ、スタジアムの外から優勝を祝福した。試合終了から10分後にはスタンドは空になっており、選手たちがサポーターと一緒に喜びを分かち合うことはできなかったという。
この状況に選手や監督も困惑している。イタリア代表MFマルコ・ヴェラッティは「理解できない。彼らがマドリード戦の出来事に失望しているのは知っているが、僕らは前に進まなければいけない」とサポーターへ呼びかけた。
チームを率いるマウリシオ・ポチェッティーノ監督が「我々は民主主義国家だ。全ての抗議を受け入れるが、このタイトルには敬意を示さなければいけない」と話せば、キャプテンのブラジル代表DFマルキーニョスもフランステレビ「キャナル・プリュス」のインタビューで「この雰囲気は残念だ。フットボールは我々の情熱だ。サポーターと一緒でないのは残念だが、我々はこの状況に対処しなければならない」と無念さを露わにしている。
サンテティエンヌと並ぶ最多タイ10度目の優勝を果たしたPSGだが、祝勝ムードに水を差される格好となった。