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「僕に“失せろ”と言った」 戦争へ沈黙のウクライナ英雄、ウェストハムFWが“関係破綻”を告白「もうおしまいだ」
ウクライナ代表FWヤルモレンコ、ティモシュチュク氏との仲違いへ言及
ロシアによるウクライナ侵攻が続くなか、ウクライナの英雄的存在であるアナトリー・ティモシュチュク氏が、戦争へ沈黙し続ける状況へ、非難の声が相次いでいる。同国代表FWアンドリー・ヤルモレンコはティモシュチュク氏との関係が破綻したことを明かした。
現在43歳のティモシュチュク氏は現役時代、母国のシャフタールやドイツの名門バイエルン・ミュンヘンなどで活躍。代表では最多キャップ数(144試合)を誇り、長らくキャプテンも務めた英雄的存在として知られる。2017年の引退後は、ロシアのゼニト・サンクトペテルブルクでコーチに転身した。
そんなティモシュチュク氏は、母国が戦禍に見舞われても反対の声を上げようとはせず、ロシアのゼニトでコーチを続けていることから物議に発展。同じく英雄的存在として知られる元ウクライナ代表FWアンドリー・シェフチェンコ氏がロシア軍の侵攻に反対する立場を明確にしているのとは対照的な行動へ、非難の声がとどまらない。
英紙「デイリー・メール」によると、ウェストハムのFWヤルモレンコは、ティモシュチュク氏との関係が破綻したことを告白。ウクライナ代表で共闘したこともあり親交を深めた仲だったが、母国での紛争を理由に現在は仲違いしていると明かしている。
「彼にどうやって夜寝ているのか聞いたんだ。彼は“眠らない”と答えた。それから彼は電話をかけてきた。僕は彼に、『君は以前、私のお手本だったよ。でも、今は何の存在でもない』と言った。それから彼は僕に『失せろ』と言い、僕も同じように彼に言って、それでもうおしまいだよ」
批判の声は相次ぎ、セリエAのアタランタでプレーするウクライナ代表MFルスラン・マリノフスキーも、「もはやウクライナサッカーの英雄的存在ではなくなった(あるいはこれからもそうである)のは100パーセント事実だ」と非難。同国サッカー連盟も憤りを隠せず、ティモシュチュク氏に与えられた国家勲章と名誉称号をすべて剥奪するよう求めており、声明も発表している。
ウクライナが戦禍に見舞われても、いまだ沈黙を守るティモシュチュク氏。母国から反感を買うその行動は、依然として非難の的となっている。
(FOOTBALL ZONE編集部)