名門ミランの1500億円買収交渉 「15日間あればほぼ完了」と伊報道…幹部交代で体制刷新の可能性も
バーレーンを拠点とする投資ファンドと独占的な買収交渉
イタリア1部の名門ACミランが、バーレーンを拠点とする投資ファンド「インベストコープ」と11億ユーロ(約1500億円)で独占的な買収交渉を行っているとされる件について、イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」は「イエスまで15日間」と交渉の進行を報じ、幹部交代の可能性にも言及している。
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現地時間4月18日には、在英バーレーン大使館が公式SNSでミランとの交渉が進んでいることを認めるなど、焦点は交渉の有無ではなく、今後の行方に移っている。インベストコープは1982年に設立され、世界中で420億ドル(約5兆4000億円)以上の資産を運用している。
ミランは元イタリア首相シルビオ・ベルルスコーニ氏が名物会長として君臨していたが、2010年代に入ってから財政が悪化して17年にクラブを売却。当時レートで日本円にして800億円を超える金額で中国人オーナーにクラブ株式の99%以上が譲渡された。しかし、そのオーナーが債務不履行して財政破綻し、翌年に米ファンド「エリオット・マネジメント」が経営権を取得して現在に至っている。
エリオットの支配下でミランは「スポーツと商業の両分野で再出発させた」と評価される。そして「このような技術的、財政的な組み合わせは、ミランを国際的な大投資家にとって魅力的なだけでなく、ピッチ内外で好循環をもたらすものとしてきた」と、ミランを魅力あふれるものへと立て直した手腕がレポートされた。
そのうえで「インベストコープはセリエAで上位に返り咲いただけでは十分ではなく、ヨーロッパで同じように上り詰めることを野心的に目指している。UEFAチャンピオンズリーグ(CL)に再び出場するためではなく、主人公として参加するために10億ユーロを投じる可能性があるのだから、その意欲は正当なものだ」と、欧州王者に返り咲く野心とともにミランの買収計画が進んでいるとした。
また、この交渉が成立した時には、過去にイングランド・プレミアリーグの名門アーセナルでも手腕を発揮し、現在ミランの最高経営責任者(CEO)を務めるイヴァン・ガジディス氏が退任してインベストコープから新たに役員が入閣する可能性があるとしている。
交渉に関しては独占交渉期間が約2週間とされていたなか、これまでの会計情報の精査などを含めて「もう少し時間がかかる」というものの「15日間あればほぼ完了するだろう」という見通しを報じた。現在セリエAで首位に立つミランだが、来季以降のさらなる復活と飛躍へ向け、体制が変わる可能性が高まっている模様だ。
(FOOTBALL ZONE編集部)