【番記者厳選】浦和レッズ歴代「最強助っ人」 黄金期の偉大な「10番」、クロアチアの“サムライ”FWら選出
福田の日本人初Jリーグ得点王は、バインの存在なくして達成は不可能
■ギド・ブッフバルト(DF/ドイツ国籍)
在籍期間:1994-97
在籍時リーグ成績:127試合11得点
西ドイツ代表(当時)としてW杯も制した世界的なDFで、選手としてのピークは過ぎていたとはいえ、「お荷物」とまで呼ばれた浦和の立て直しから躍進に大きく関わった。引退後も浦和との関係は続き、04年からは監督として再び日本へ。指揮を執った3シーズンすべてでタイトルを獲得して黄金期を築き上げ、その集大成になった06年にはクラブ史上で唯一のリーグ優勝も達成している。その名は浦和のクラブ史の中でも燦然と輝いている。
■ウーベ・バイン(MF/ドイツ国籍)
在籍期間:1994-96
在籍時リーグ成績:68試合25得点
ブッフバルトと同時期にやってきた、こちらもW杯の優勝メンバー。リーグ開幕から2年間の低迷を払しょくした時期の中心選手として今でもその名をクラブ史に残す。センチメートル単位とすら言われた正確無比なパスを左足から放ち、フリーキックでもゴールを量産した。加入翌年に福田正博が日本人初のJリーグ得点王に輝くが、トップ下でラストパスを供給したバインの存在なくして達成は不可能だっただろう。
■ラファエル・シルバ(FW/ブラジル国籍)
在籍期間:2017
在籍時リーグ成績:25試合12得点
浦和でのプレーは1シーズンだったが、興梠慎三とのコンビネーションも良好で、リーグ戦でもほぼ2試合に1ゴールのペースで得点を奪うなど、前線にスピードと迫力をもたらした。さらにはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)での勝負強さも印象的で、決勝戦での2ゴールは浦和に2度目のアジア制覇をもたらした。翌年以降の活躍も期待されたが、19年のキャンプ開始後に中国移籍でチームを去った。
■アレクサンダー・ショルツ(DF/デンマーク国籍)
在籍期間:2021~
リーグ成績:25試合1得点
前所属のミッティランFCではUEFAチャンピオンズリーグ(CL)に出場するなど、現代サッカー最高峰のステージを経験して21年夏に加入。それからわずかに半年だが、すでに浦和で歴代所属した外国人DFの中で攻守ともハイレベルなトップクラスの実力を発揮している。ビルドアップ時に長い距離を持ちあがるドリブルには迫力があり、キックも正確。さらにはクロスへの対応や1対1の守備能力も高く、地上戦にも空中戦にもスキがない。
■トミスラフ・マリッチ(FW/クロアチア国籍)
在籍期間:2005
在籍時リーグ成績:13試合8得点
エメルソンが去った05年夏に前線の補強として来日。典型的なボックス内プレーヤーとして高い得点率を誇り、ポニーテールの風貌からも「サムライ」と呼ばれて人気を博した。なによりも、このシーズンは天皇杯で5試合6得点と大爆発。在籍わずか半年間での退団が決まって臨んだ決勝戦でも決勝ゴールを奪い、浦和サポーターは試合終了後もスタジアムに残ってコールを繰り返して別れを惜しんだ。