「国立に愛された男」ここにあり “怪物”平山相太がサッカーの聖地で活躍できた訳
FC東京は「国立に愛されたクラブ」
――高校選手権の舞台も国立に戻りました。そして、FC東京は4月29日のガンバ大阪戦を、再び国立で戦います。すべてのタイトルを国立で獲得してきたFC東京とスタジアムの歴史が再び動き出すことについては、どのような思いがありますか?
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「今までの歴史に、さらに新しいページが刻まれていくことを期待しています。僕が『国立に愛された男』であるならば、FC東京は『国立に愛されたクラブ』だと思うので、すごく楽しみにしています。今も、FC東京の試合は見ていますし、先日(4月10日の第8節)の浦和戦は、ちょっと苦しそうでしたね」
――期待している選手はいますか?
「僕が現役時代に一緒にプレーした選手は、モリゲ(森重真人)、小川諒也、長友佑都、あとタマ(三田啓貴)、GKの(波多野)豪くらいですね。彼らもいますが、安部柊斗は、羽生(直剛/現・FC東京クラブナビゲーター)さんとも『良いよね』『期待できるよね』と話していました。あとは、紺野(和也)くん。怪我もあってあまり出ていませんでしたが、一芸ある感じがします。若い2人に期待したいと思います。(FC東京の下部組織出身だった)武藤(嘉紀)と橋本(拳人)は、海外に行って別のクラブへ行ってしまいましたし、若い世代に突き上げてもらいたいなと思います」
――最後にOBとして、今季のFC東京へのエールをお願いします。
「監督が代わって、やるサッカーも変わり、今は結果も付いてきて、いい流れができていると思います。このまま上り調子で行ってほしいと願いますが、シーズンは長いので、苦しい時も来るでしょう。そこでも、しっかり踏ん張ってもらい、2試合ある国立での試合をいい意味での分岐点にして、タイトルを掴んでもらいたいと思います」
[プロフィール]
平山相太(ひらやま・そうた)/1985年6月6日生まれ、福岡県出身。国見高―ヘラクレス(オランダ)―FC東京―仙台。高校時代に「平成の怪物」の異名を取り、鳴り物入りでプロの世界へ。オランダでのプレーを経て2006年に帰国し、FC東京では怪我に苦しんだ時代もありながら、11年在籍でナビスコカップ優勝と天皇杯優勝を経験した。17年シーズン限りで現役引退し、指導者の道へ。2022年より筑波大学蹴球部コーチを務める。