ACミラン、1350億円超で売却か 中東資本が交渉中…英紙報道「約2週間後に終了」
バーレーンに拠点を持つ「インベストコープ」がミラン買収について交渉か
イタリア・セリエAの名門ACミランに中東資本が迫っているようだ。英経済専門紙「ファイナンシャル・タイムズ」は、バーレーンに拠点を持つ金融資産運用会社「インベストコープ」が、現在ミランの経営権を持つ米ファンド「エリオット・マネジメント」と独占的な交渉を行っているとレポートした。
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ミランは元イタリア首相シルビオ・ベルルスコーニ氏が名物会長として君臨していたが、2010年代に入ってから財政が悪化して2017年にクラブを売却。当時レートで日本円にして800億円を超える金額で中国人オーナーにクラブ株式の99パーセント以上が譲渡された。しかし、そのオーナーが債務不履行して財政破綻し、エリオットが経営権を取得。記事では「数分の1の金額でACミランを掌握した」とされた。
それから若手選手を重用するなど立て直しを図ってきたミランは現在ではリーグ戦の首位争いをしているが、エリオットとインベストコープはミラン売却に関する交渉をスタート。現在では10億ユーロ(約1350億円)を超えると関係者が語ったとして「売却が実現すれば、エリオットにとって大きな勝利となる」とレポートした。
インベストコープは1980年代から90年代にかけてグッチやティファニーに出資してその名を知られた。そして「欧州サッカー界の最高峰での地位を固める計画だと、この件を直接知っている関係者は述べている」と記事では今後サッカー界に進出していく意向があるとされている。
ミラン買収については関係者の話として「エリオットはここ数日、インベストコープとの独占交渉に入ることを決めた。さらに、独占交渉期間は約2週間後に終了すると付け加えた。エリオットは近年、複数の買い手からアプローチを受けたが取引に至ったものはない。今回の話し合いは、まだ決裂する可能性もあるし、少数株の取引になる可能性もある」と、現状をレポートした。
一時期イタリアでは中国企業が買収することによる「チャイナ・マネー」がトレンド化しそうな勢いがあったが、現在では完全に下火になった。そこに来て中東資本のミラン買収計画の浮上は、欧州トップへの復権を狙うミランにとって大きな転換点になる可能性を秘めている。
(FOOTBALL ZONE編集部)