森保ジャパンへ“推し”の「欧州組7人」 アジア最終予選“未招集組”…22歳の長身ストライカー、久保級の逸材アタッカーら厳選

ドイツで急成長を遂げた“大型レフティー”を加える効果は高い

■ 斉藤光毅(ロンメルSK/FW/20歳)
今季リーグ成績:19試合4得点2アシスト

 ベルギー2部でプレーするため注目を集めにくいところもあるが、MF久保建英(マジョルカ)に続く才能としてアンダー世代から期待されてきた。パリ五輪世代が集まったドバイカップU-23では高度なセンスと技術、そして10番として攻撃を引っ張っていくという意欲を感じさせた。もともとマンチェスター・シティと提携のあるロンメルということもあり、繋がりのあるクラブでのステップアップもあるかもしれない。

 切れ味鋭いドリブルと“ここ”という機を逃さないビジョンと決断力、そして技巧的なシュートの持ち主で、個人能力が高いだけでなく、周囲の選手とイメージを共有した崩しもできる。そして底抜けに明るい。2列目という競争相手の多いポジションではあるが、選手登録が26人に拡大される可能性が高いなかで、少なくともオプションとしては加えたい。またパリ五輪世代の台頭を刺激する意味でも、斉藤のA代表入りは大きい。

■ 伊藤洋輝(シュツットガルト/DF/22歳)
今季リーグ成績:24試合1得点

 センターバックはそれなりの選手層を誇るが、もう1つスペシャルを加える意味で、大型レフティーを加える効果はかなり高い。東京五輪のメンバーからは漏れたが、本人も実力不足と認めて、昨年J2だったジュビロ磐田からMF遠藤航のいるドイツのシュツットガルトに移籍した。当初はU-23チームで活動する予定だったが、開幕前のキャンプからアピールして瞬く間にトップチーム、さらにレギュラーポジションを確立してしまった。

 もともと中盤が本職で、相手のプレッシャーに動じずボールを捌くことができる。そして正確無比な中距離のパスは後方からでも決定的なシーンを導き出せる。守備では人に強く、それでいて活動量もある。タイプとしては同じ左利きのDF町田浩樹(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ)あたりもライバルになるが、ボランチをこなせる万能性も含めて、現在の勢いでは伊藤に分があるか。

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河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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