カタールW杯、出場決定29か国「パワーランキング」 森保ジャパンの立ち位置、スペイン&ドイツの“優劣”は?

タレントが中盤に集うスペインは限りなく本命グループに近い

■【対抗】
注目国:スペイン(7)、クロアチア(16)、アルゼンチン(4)、ポルトガル(8)、オランダ(10)
※カッコ内は最新のFIFAランク

 対抗グループの中でも、スペインは限りなく本命グループに近い。強いて言えば本命グループに比べてもタレントが中盤に集まっていて、アタッカーの選手も他国と比較すると“中盤寄り”なのが特長で、そこは弱みにもなり得る。

 FWリオネル・メッシ(PSG)を擁するアルゼンチンは、南米予選でブラジルにトップの座を譲った。それでも、過去の予選にないような盤石な戦いぶりで、躍進の期待感がある。クラブより司令塔の役割が大きいメッシを中心に、若手選手たちが融合できるか。

 ポルトガルは欧州プレーオフをなんとか勝ち上がったこともあり、本命グループには入れられなかったが、稼働力が限られてきているエースFWクリスティアーノ・ロナウド(マンチェスター・ユナイテッド)を盛り立てながらも、頼りすぎないチーム作りが必要になってくる。

 前回準優勝のクロアチアはMFルカ・モドリッチ(レアル)をはじめ、主力の平均年齢がそのまま上がっており、全体的な強度や選手層にやや不安がある。主力のタレント力では本命グループにも引けを取らないため、波に乗れば前回大会の再現もあり得るが、その可能性はあまり高くないだろう。

 オランダは“世代最高CB”と評価されるDFフィルジル・ファン・ダイク(リバプール)を擁するが、アタッカーのパンチ力はやや落ちるので、現場の評価としては対抗グループにとどめた。

河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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