日本、スペイン、ドイツ…W杯対戦国「戦力格付け」チェック 5項目&総合評価に見る森保ジャパンの立ち位置は?

【総合評価】若手成長のスペイン、日本は強度を高めつつ逆転要素を見出せるか

【総合評価】
スペイン A
ドイツ A
日本 B

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 実績からすればスペインもドイツも「S」でもおかしくないが、現在の充実度というところでスペインは若手の成長期にあり、ドイツは前体制の末期に停滞したところから上昇中というチーム事情を考えると、現在は「A」が妥当だろう。もちろん今後の成長次第で「S」になるポテンシャルを両国ともに秘めている。

 そんな相手を倒さなければ、日本はベスト8どころかベスト16に進むこともできない。ただ、過去6大会で3度のベスト16を経験している日本は、もはや「完全弱者」ではない。それはスペインやドイツも十分に承知しているはず。日本としては総合力で両者を上回れなくても、圧倒されないところまで強度を引き上げて、そこにスカウティングを反映したオプションやデザインされたセットプレーを加えることで、逆転要素を見出していきたい。

 その意味では現時点で、セットプレーのキッカーがやや物足りない。久保建英(マジョルカ)や田中碧(デュッセルドルフ)など面白い選手はいるが、森保監督にはメンバー選考からも見極めてもらいたい。ちなみに大陸間プレーオフを戦うコスタリカとニュージーランドは現時点でともに「C」と評価するが、逆に日本が足元をすくわれるリスクはあるので、決して油断はできない。

河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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