日本、スペイン、ドイツ…W杯対戦国「戦力格付け」チェック 5項目&総合評価に見る森保ジャパンの立ち位置は?
ドイツには世界最高峰の1人が君臨、日本の守護神もキックの質向上は評価ポイント
【項目4/GK】
スペイン A
ドイツ A
日本 C
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実績を考えればマヌエル・ノイアー(バイエルン)は世界最高峰の選手の1人だが、この数年間でのパフォーマンスを含めてAに留めている。ただし、フリッツ監督がバイエルンを率いた2019-20シーズン、UEFAチャンピオンズリーグ決勝で優勝に貢献した働きのように、ここぞという時に勝負強さを発揮する。
スペインの守護神ウナイ・シモン(アスレチック・ビルバオ)は経験値という点でノイアーに及ばないが、基本技術が非常に高く、メンタルの浮き沈みが少ない。ルイス・エンリケ監督がビッグセーバーのダビド・デ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)を差し置いてシモンを起用し続ける理由の1つだろうが、ロングフィードや的確なポジショニングからのセービングなど総合能力が高く、カタールW杯の経験を経て世界でも指折りのGKになって行くかもしれない。
日本は権田修一(清水エスパルス)が現在のファーストチョイス。いかなる時でも自分も間合いを作って対応できるところは頼りがいがある。ここにきてキックの質に向上が見られるのも評価できるが、ノイアーやシモンなど欧州トップリーグの猛者たちと比較すれば「C」にせざるを得ない。
ちなみにコスタリカのケイラー・ナバス(PSG)は経験値とビッグセーブに関しては「S」だが、安定を欠くこともあり総合的には「A」と「B」の間ぐらいか。ただ、短期決戦でS級の輝きを放つ可能性は大いにある。ニュージーランドの守護神オリバー・セイル(ウェリントン・フェニックスFC)はスケール感のあるGKだが、国際的な経験値などを考慮すると「C」と「D」の間あたりか。
河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。