日本、スペイン、ドイツ…W杯対戦国「戦力格付け」チェック 5項目&総合評価に見る森保ジャパンの立ち位置は?
【FW】スペイン、ドイツも“小粒感”、日本は大迫を脅かす存在が現われると一気に活性化
カタール・ワールドカップ(W杯)の組み合わせ抽選会が現地時間4月1日に行われ、7大会連続出場の日本は、スペインとドイツと同じE組に振り分けられた。残る1枠は6月に決まるなか、今回は日本、スペイン、ドイツの3か国で項目別に戦力をチェックし、総合評価を含めた格付けをしていく(戦力評価=高い良い方から「S」「A」「B」「C」「D」の5段階)。
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【カタールW杯・グループE/日本代表(FIFAランク23位)の対戦カード】
第1戦 22年11月23日 ドイツ(12位)
第2戦 22年11月27日 ニュージーランド(101位)orコスタリカ(31位)※
第3戦 22年12月1日 スペイン(7位)
※=6月13or14日に大陸間プレーオフ、勝者がW杯出場
【項目1/FW】
スペイン B
ドイツ B
日本 C
この組にFWでトップランクに挙げられる国はない。ワールドクラスがひしめくブラジル、フランス、言わずと知れた大エースを擁するアルゼンチンやポルトガルに比べると、どうしても小粒感が否めないのだ。ただ、スペインはフェラン・トーレス(FCバルセロナ)など若手の成長が著しく、何かと批判の多いアルバロ・モラタ(ユベントス)も前線の起点として頼りになる存在だ。ダニ・オルモ(ビジャレアル)や19歳の新星ジェレミ・ピノ(ビジャレアル)など若くて特長のあるウイングもおり、半年後にはまた評価を上げることになっているかもしれない。
ドイツのティモ・ヴェルナー(チェルシー)の戦術的な機能性は高く、登録上はMFカイ・ハフェルツ(チェルシー)のフィニッシュ、レロイ・サネ(バイエルン・ミュンヘン)の仕掛けを導いている。ドイツの予選での得点力に不足はないが、本大会で強国のディフェンスを相手にした時にゴールをこじ開ける力は未知数なところがある。
日本は大迫勇也(ヴィッセル神戸)のコンディション次第で変わりうるが、最上位ではない両国に比べても見劣りする。ただ、得点源の南野拓実(リバプール)を筆頭に前田大然、古橋亨梧(ともにセルティック)などがベストコンディションで本大会を迎える、もしくは上田綺世(鹿島アントラーズ)などが残り8か月でさらに成長して大迫を脅かすようだと一気に活性化する。
河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。