森保ジャパン、W杯最終予選出場メンバー通信簿 文句なしのMVP&本大会へ“収穫”となったタレントは?
冨安の代役を務めた板倉は評価に値
【DF】
冨安健洋(アーセナル) 6点
最終予選成績:5試合・0得点
出場は5試合。一にも二にも怪我が響き、本来あるべき姿を代表であまり見せられなかった。それでも自分の持ち場の守備に抜かりはないが、カバーリングのところで彼がさらに存在感を発揮しないと世界で勝つことは難しい。
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■板倉滉(シャルケ) 7点
最終予選成績:3試合・0得点
吉田と冨安を欠いたホームの中国戦とサウジアラビア戦で、谷口とともにチームを救う働きを見せた。さらに大一番のオーストラリア戦では試合前に違和感から、吉田と左右のチェンジを提案。影のマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)級の守備と長短のパスが光った。
■谷口彰悟(川崎フロンターレ) 6.5点
最終予選成績:3試合・0得点
王者川崎のディフェンスリーダーらしく、主力の欠場で訪れたチームのピンチを個人のチャンスに変えて、勝ち点3しか許されないホームの2試合を無失点で切り抜けた。ビルドアップの質を上げる意味でも役割は大きい。
■植田直通(ニーム) 5点
最終予選成績:1試合・0得点
冨安を欠いた初戦のオマーン戦が唯一の出番で、しかも失点シーンに絡んでしまったということで、高い点数は付けられない。現在はセンターバックの5番手だが、強豪国との対戦で世界的なFWを封じればジャンプアップのチャンスも。
■長友佑都(FC東京) 5.5点
最終予選成績:9試合・0得点
「みなさんの批判が僕の心に火を付けてくれた」と振り返るホームのサウジアラビ戦は確かに攻守両面で見事で、ちょっとラッキーなアシストも往年の長友を彷彿とさせる攻撃参加からもたらされた。ただ、予選トータルして周りと噛み合っているとは言い難く、守備でピンチを招くシーンも。W杯4大会連続出場へ、この8か月が正念場に。
■中山雄太(ズウォレ) 6点
最終予選成績:8試合・0得点
ベンチから戦況を観察し、途中から出て効果的なパス出し、守備、サポートが目立ち、中国戦ではピンポイントのクロスで、伊東の貴重な追加点をアシストした。ベトナム戦は全体の連携不足もあったが、スタートから出る難しさを思い知らされた。
■佐々木翔(サンフレッチェ広島) 5点
最終予選成績:1試合・0得点
出場したのは中国戦の終盤数分間のみで、ピッチ上のパフォーマンスは評価しようがない。彼がベンチにいたことは心強いが、決して安泰とは言えない左サイドバックで序列を上げられていない現状も。守備の強度は間違いないが、攻撃参加の質に課題が。
河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。